今年の値下がり銘柄への「反騰狙い」は有効か検証してみた
前年に大きく値下がりした銘柄に投資すると、翌年のパフォーマンスはどうなりそうか、過去の事例を検証してみました(写真:metamorworks/PIXTA)
2022年も残り3週間足らずとなりました。今年も経済や株式相場に影響を与えるイベントに事欠かなかったと感じます。 経済がコロナ禍の混乱から正常化に向かう中で、景気回復が期待されました。しかし、2月にロシアがウクライナに侵攻したことから、世界全体が景気減速やインフレ加速の影響を受けました。また、急激に進んだ円安も国内景気に少なからずダメージを与えて、年初以来の日経平均株価は低調なトレンドでした。 ロシアのウクライナ侵攻も決着の方向が見えにくい中、世界経済の減速懸念が強まっています。しかし、筆者は来年のわが国の株式相場については、悲観的に考える必要もないととらえています。 今年は円安による輸入物価の上昇が、私たちの生活だけでなく、企業にもマイナスの影響を与えました。しかし来年は、円安による日本製品の価格競争力が強まることで海外への販売数量が伸びることや、インバウンドが本格化に向かう期待、そして足元で見られる製造拠点の国内回帰の流れから設備投資需要の増加も予想されており、わが国の景気を牽引していくものと期待されます。 また、アメリカでは、利上げトレンドからの転換が見込まれることも世界的な株式市場にプラス要因となるでしょう。 新年を迎えると、前年が厳しい相場環境であったりすれば、そこから抜け出して明るい相場展開を期待したくなります。このような投資家心理も影響してか、新春には前年からの相場が一変することも少なくありません。 そこで今回と次回(12月25日配信)の本連載では、新春に行いたい「リターンのリバーサル戦略」を取り上げます。リバーサル投資とは、過去の一定期間で下落が大きかった銘柄を対象に投資する方法です。
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吉野 貴晶