スコルジャ氏、ヘグモ氏の浦和レッズでのスターティングメンバーはどう変遷したのか。23年、24年のそれぞれの選手起用から見えるもの……両者の第1節では“半数”が入れ替わる
8月27日、浦和レッズが監督を交代する驚きの発表をした。今季から指揮を執るペア=マティアス・ヘグモ氏との契約を解除し、昨季、チームを率いていたマチェイ・スコルジャ氏が新監督に就任するという。 ■【画像】マチェイ・スコルジャ氏とヘグモ氏のそれぞれの先発メンバーとは……浦和レッズの23年、24年のそれぞれのフォーメーション■ ポーランド出身で現在52歳のスコルジャ監督は、2023年に浦和レッズを指揮。1年目にして、ACLを制覇してチームをアジア王者に導くとともに、Jリーグは4位でフィニッシュ。さらに、ルヴァンカップでは準優勝と、チームを高みに導いていた。 一方でヘグモ氏は、チームが天皇杯に出場できない日程的に余裕があるなかで、現在の順位は13位に低迷。ラストマッチとなった第28節の川崎フロンターレ戦は悪天候で中止となった中での、歯切れの悪い離任となった。 今季の浦和レッズは新戦力を大量に獲得したことで、シーズン前には優勝争いの筆頭に立っていたが、両者の監督就任期間の違いはわずか1年。それだけに、多くの同じ選手をそれぞれが指揮をしたことになる。そこから、それぞれの考え方の違いも見える。
■それぞれの選手起用
2人の指揮官のJ1リーグ開幕戦で、同じく先発メンバーとして起用されたのは6人。小泉佳穂、伊藤敦樹、マリウス・ホイブラーテン、アレクサンダー・ショルツ、酒井宏樹、西川周作が2年連続で開幕メンバーに名を連ねた。入れ替わったのは約半数の5人で、ヘグモ氏はチアゴ・サンタナ、松尾佑介、グスタフソン、渡邊凌磨の4人の新戦力を抜擢すると当時に、関根大輝を起用した。 ヘグモ氏はこの試合を前に4-3-3のシステムを用いると説明し、その中でウイングの重要性を説いていた。また、左サイドバックには、本来は攻撃的なポジションを本職とする渡邊凌磨を起用して、独自性を出していた。 その後、酒井宏樹、ショルツ、伊藤敦樹らが海外に活躍の場を移したこともあって、ラストマッチ・川崎戦では大きく異なる選手起用に。開幕戦からは6人が入れ替わり、渡邊凌磨も最終ラインから攻撃的なポジションでの起用となった。 スコルジャ氏はアジア王者を当初から意識した選手起用を見せていた。実際、開幕戦とACL決勝第2戦とでは、選手の変更は2人。チーム戦術を浸透させることを優先して指揮を執っていた。
■手続きが完了次第の指揮
ちなみに、スコルジャ体制で最も出場時間を得たのは西川周作とショルツの2人で、J1・34試合に出場して3060分を戦った。それに次ぐのがホイブラーテンでJ1・33試合で2969分。以降、伊藤敦樹の2713分、岩尾憲の2688分、大久保智明の2302分と続く。 クラブの発表によれば、スコルジャ氏は就労ビザ発給などの諸手続きが完了次第、指揮を執るとされている。それまでは、池田伸康コーチが暫定的にトップチームの指揮を執るという。 昨年とは違って、シーズン途中からの監督就任で難しい舵取りを迫られるスコルジャ氏。今回はどのような手腕を見せるのか。多くの浦和レッズサポーターが期待を寄せている。
サッカー批評編集部
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