【MLB】 カージナルスがブルペン補強を模索 元レンジャーズ守護神レクラークらが候補に
2年連続でプレーオフを逃しているカージナルスは今オフ“リセット”を志向し、総年俸削減を図り、未来に向けたチーム編成に舵を切っている。ただ、これは必ずしも今季に完全に白旗を掲げ、再建モードに突入することを意味しない。カージナルスには依然として優秀な若い野手陣が揃っており、予算の範囲内でチーム強化の道を模索している。「セントルイス・ポスト・ディスパッチ」のデリック・グールド記者によれば、カージナルスはブルペン補強に向けて動いているという。 【特集】2024年オフシーズンの移籍情報まとめ
今オフのカージナルスはセットアッパーのアンドリュー・キットリッジをFAで失い、昨季のトレバー・ホフマン賞に輝いた守護神ライアン・ヘルスリーにもトレードの噂が出ていた。しかし、オフシーズンのヘルスリー放出の可能性は徐々に薄れていると報じられている。カージナルスは少なくとも来季のトレードデッドラインまで、絶対的守護神を軸にブルペンを運用していくことになるだろう。 しかし、ヘルスリーが留まるならば、ブルペン補強に使える予算はさらに限られてくるだろう。カージナルスは多額の契約を残す三塁手ノーラン・アレナドの放出を模索していたが、アレナドのトレード交渉は難航。アレナドはこのまま残留する可能性が高く、総年俸を削減するためにカージナルスはベテラン先発投手(スティーブン・マッツら)のトレードを模索している。加えて今季の年俸が810万ドルと予想されているヘルスリーも残留させるとなると、ブルペン補強の選択肢は限定されるはずだ。 グールド記者も、仮にマッツらの放出に成功したとしても、カージナルスが高額なリリーフ投手(デイビッド・ロバートソンら)に投資する可能性は低いと示唆している。ここで同記者が言及した補強候補が、レンジャーズからFAとなっているホセ・レクラークだ。レクラークは守護神としてレンジャーズの2023年の世界一に貢献したが、昨季は64登板で防御率4.32と数字を落とした。米サイト「スポトラック」では、レクラークの市場価値は年460万ドルと試算されている。 そして仮にベテラン選手のサラリーダンプに失敗した場合、カージナルスはさらに安価な選択肢を検討する必要があるだろう。今オフのFA市場では昨季振るわなかったヘクター・ネリス、スコット・バーロウ、ジョー・ケリーといったベテランリリーバーが候補に挙げられる。