【全文】くい打ち不正問題(5完)「データ流用=支持層に未達」ではない
「誤認」はデータ流用とは関係なく起こりうるのか?
週刊現代:すいません、週刊現代のウライと申します。すいません、1点確認させてほしいんですけど、先ほどから出てる誤認という言葉の意味合いについてなんですけども、要するに、支持層に杭が届いているかどうかっていうことに関しては、トリプルチェック、何個かそういう項目を見て確認されてるっていうことだったんですけども、それらの確認項目を全てクリアしてなお、支持層に届いてない場合があるっていうことが誤認っていう認識でよろしいんでしょうか。 平居:誤認と申し上げているのは、オペレーターが杭を打っていて、そこに現場代理人がついている状態で、杭がある一定の支持力のある所に到達したときに表れる反応が、本当の支持層の反応だと誤解をしたという意味での誤認でございます。 週刊現代:そういう誤認っていうのがありうるっていうことは、それはデータの流用が行われてる、行われてないっていうのは関係なく、そういうことが起こりうるということでよろしいんですよね。 平居:もちろん、そうです。データの流用、転用が行われているからそうなるんではなくて、データの流用、転用とは関わりなく、今、ヒアリングしてる限りで言えば、私たちのオペレーターも現場代理人もこれまでのヒアリングにおいては、支持層を確認していないっていう現場はないよと言っていますから、少なくとも。 週刊現代:ということは、そのデータの流用がないかどうかを今、調査で確認されてるってことなんですけども、それだけではそもそも御社が手掛けた、今までのあらゆる全ての杭について、支持層に届いてるか、届いてないかどうかっていうのは、確認できないんじゃないでしょうか。 平居:逆だと思っています。データの転用がなかった物件っていうのは、まさに手順どおりにきちっと報告がされていて、もともと検査済み証等もきちっといただいてるものですから、それらのものについては、何らかのミスがあるものが、万に1つかなんかあるかもしれませんけど、基本的には定められた検査を合格した安心なものであるということだろうと思っています。 週刊現代:すいません、そこがちょっとよく分かんないですけど、その報告の有無、で、流用の有無というところと、誤認の有無っていうところに因果関係っていうのは、実はあんまりないんじゃないでしょうか。 平居:うん? すいません。 週刊現代:流用があったから誤認があったわけじゃなくて、流用してないデータの部分でも誤認がありうるわけですよね。 平居:そうです。それは、そうです。流用のないところでも誤認はあり得ます。 週刊現代:そうですよね。 平居:ええ。ただ、誤認があった場合に、何らかの構造物に影響を与えるような誤認があったとすれば、今回の横浜の物件のように沈むとか、何らかの不具合が発生する。そういう相関があるんだと思います。 週刊現代:ということは、そもそも杭の事業っていうのは、見抜けない誤認が行われる常に可能性を秘めていて、が、しかし、それっていうのは、マンションに何かしら不具合が生じない限り、そういうもんなんだってことで処理されてる前提のビジネスっていうことなんですかね。 平居:いや、そうではなくて、誤認が発生する確率は極めて低いと思っています。 週刊現代:それはなんでそう言えるんですか。 平居:それはなんでそう言えるか。 司会:それは、じゃあ、前嶋のほうから。 平居:それは一言で言い表すことはなかなか難しいんですけど、それはここまで本当に、皆さんがなんておっしゃるか分かりませんけど、40年間やってきて傾いた家がないっていうことでしか言えないと思います。だから、それはなんで言えるのか、理論的には誤認があったかもしれない。理論的には誤認があったかもしれないけれど、それが建物に影響を及ぼすような誤認であれば建物に影響が出る。建物に影響が出るが故に、その誤認によって不十分なものが行われたってことが分かる、という、こういう構造だと思っています。 だからデータの流用があった、イコール即、支持層に届いていないってことだとは全然思っていませんし、本当にデータの流用があること自体は本当に申し訳ない、そこについては本当に軽視したってことに対しては、本当に重々お詫びします。 しかし、そのことと、ものの出来良し、出来あしとは直結しているものとは考えていません。理論的にはおっしゃるとおり、全ての、どんな仕事でもそうですけど、全て正しく検査をされ、正しくオッケーが出たとして、そこの中に何らかの形でミスが起こる可能性はゼロかって言われると、ゼロではないとお答えするしかない。そのレベルで誤認の確率は極めて低い。けど、ないとは言い切れない、ということだと思っています。 司会:よろしいですか。もう間もなく7時を迎えて、また前回同様に、かなり3時間近くなりますんで、もう3人目ぐらいで質問を打ち切らさせていただきます。では、今お挙げになってる3名の方。こちらの方からどうぞ。