断水が解消できず、ボランティアの受け入れもできない 「最大震度7」志賀町長が窮状訴え
能登半島地震で最大震度7を観測した石川県志賀町の稲岡健太郎町長が1月18日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。被災した志賀町の現状について語った。
能登半島地震2次避難、避難者全体の約8%に留まる
政府と石川県は、被災地以外の旅館やホテルなど宿泊施設への「2次避難」を進めているが、これまでに2次避難した人は1278人。避難生活を続ける1万6000人あまりのうち、約8%に留まっている。
志賀町では現在1139人が避難所生活を送る
飯田)現在、町のなかはどういった状況でしょうか? 稲岡)発災から18日目となりましたが、まだ避難所は40ヵ所開設されており、避難者は当初の半分以下になったものの、まだ1139人の方が避難所で生活しています。 飯田)2次避難に関して、いろいろと報道も出ていますが、そう簡単にふるさとを離れられるものではないですよね。 稲岡)いま避難所のなかには過密状態の場所もあり、感染症やその他の災害関連死につながる恐れもあるので2次避難を進めてはいるのですが、なかなか首を縦に振らない方が多い印象です。
志賀町全域8800戸が現在も断水状態
飯田)町としては環境改善も進めていらっしゃると思いますが、水などインフラの部分はいかがですか? 稲岡)発災当初から志賀町全域8800戸が現在も断水状態です。少しずつ上水道の通水作業を進めていますが、まだ下水の方が通っていないので、使用を控えていただいている状況です。 経済アナリスト ジョセフ・クラフト)町民の方々のメンタルケアなど、これから問題も生じてくると思います。その辺りはいかがでしょうか? 稲岡)被災した高齢者の方もそうですが、子どもたちが不安になっているので、県の方からカウンセラーやメンタルケアの専門家を派遣していただき、相談窓口も開設しました。 飯田)町長ご自身が就任したのは2023年の年末です。投開票が12月24日で、町長就任直後にこの事態を駆け抜けてきたという感じだと思いますが、18日間経っていかがですか? 稲岡)選挙が終わってすぐの就任でしたので、なかなか慣れないところ、お正月の大地震だったこともあり、本当に気持ちの整理がつかないまま必死に対応にあたっているところです。