断水が解消できず、ボランティアの受け入れもできない 「最大震度7」志賀町長が窮状訴え
断水のため、ボランティアには待ってもらっている
飯田)いま最も足りないものは何でしょうか? 稲岡)断水の解消に向けて、どうしても時間が必要になってきます。人はたくさん支援に来ていただいているのですが、皆さんに待ってもらう時間が必要なのかなと思います。 飯田)町長としても、もどかしい思いもありながら対応せざるを得ないという感じですか? 稲岡)皆さんにご不便をおかけしているなという思いがあります。 飯田)去年(2023年)や2007年にも地震があったなかで、町長ご自身も町議会議員として対応にあたっていた部分もあると思いますが、やはりトップに立つと違いますか? 稲岡)そうですね。やはり毎日毎日対応についての決定事項、日々決断することがありますので、そこは議員との違いだと思います。 飯田)今後の復興に向けて、災害ごみ等々をどうするかという問題もありますが、いかがですか? 稲岡)いま町内に2ヵ所開設予定で、昨日(17日)1ヵ所目を開設し、何とか滞りなくごみの受け入れは進んでいると聞いています。
ボランティアの受け入れを調整中
飯田)今後は人手も必要になると思いますが、県内外からボランティアに手を挙げる方もたくさんいらっしゃいます。こういう方々の受け入れはこれからになるのでしょうか? 稲岡)そうですね。ボランティアの方々の声は発災直後からいろいろいただいていたのですが、初動の混乱期では受け入れ態勢が整っていませんでした。9日から地元のボランティアニーズの拾い上げ窓口を開設しましたが、実際にボランティアの方に来ていただくには、一昨日(16日)も余震があったばかりですし、インフラも整っておらず、いま調整中です。 飯田)そうですよね。ニーズを聞いて、そこにどれだけ人を投入するかなど、しっかりと仕切る必要がありますよね。
義援金をいただければありがたい
飯田)能登半島地震に関し、珠洲市や輪島市などがメインで報道されていますが、志賀町は最大震度7を記録したところでもあります。何かメッセージなどがありましたら、お願いいたします。 稲岡)いま被災地では断水が続いており、生活用水がなく、トイレが使えない、お風呂に入れない、洗濯できないなど、本当に水がないことで苦労しています。ただ、たくさんの人に助けていただいていますので、断水は2~3ヵ月後には何とか解消できるかも知れないところまで来ています。その後の生活再建に向け、資金面がどうしても不足してくると思いますので、申し上げにくいことではありますが、本当に皆さんに義援金でお助けいただければありがたいと思っております。 飯田)風光明媚で、目の前には海があり、海産物もたくさん獲れる地域です。将来は現地を訪れて助けることも可能になってきますよね。 稲岡)そうですね。復興したあかつきには、ぜひ皆さんにお越しいただきたいと思っております。