【プラスチックフリーな生活】ゴミを減らし“ラストロング”の考え方を広めたい|滝沢秀一のサステナブック
――ゴミ清掃員として感じる社会課題はありますか? ゴミとされていても資源になるものもあるので、将来的にはゴミという言葉がなくなればいいですね。例えば「ゴミ集積所」ではなく「エコステーション」と呼ぶとか。ゴミに対するネガティブな印象を変えたいです。 そして、ゴミ清掃員の仕事をやりたいと思ってもらいたい。例えば、アメリカではそれなりの報酬なので人が集まるけれど、日本では誰でもできる低賃金の仕事というイメージがあって、常に人手不足なんですよね。報酬や待遇を含めて人々が憧れる職業にしていくことが理想です。 ――今後、私たちはサステナビリティとどのように向き合うべきだと思いますか? ルールとしてやろうとするから「SDGs疲れ」なんて言われてしまう……。SDGsは掘り下げていくと人権問題です。例えば、子どもが過酷な状況下で働いている世界がよい世界だとは思えない。それを解決したいというゴールを見る必要があるし、みんなが平和で心地よく暮らすための取り組みだと捉えたいですね。 あとは、アメリカにある“ラストロング”の考え方を広めたいです。これには「愛しているものなら命なくなるまで使う」という意味があります。 日本語の“もったいない”に近いですが、“もったいない”は廃棄する時に「まだ使えるんじゃないか?」と考えるニュアンスですよね。一方で、“ラストロング”は買う時に「最後まで付き合えるか?」を考えること。日本にもこの考え方を定着させたいです。まずは考え方から向き合ってみるのもよいと思います。