小学生の子どもにそろそろお小遣いをあげようと考えています。毎月お小遣いを渡すのと、その都度渡すのではどちらが教育的にいいのでしょうか?
子どもが小学生になると、考え始めるのがお小遣いと渡し方です。きちんとお金に触れる最初の瞬間であり、ただお金を渡すだけではなく教育の一部になります。親としてはお小遣いを通してより多くのことを学んでほしいと思うからこそ、渡し方に迷ってしまうのでしょう。 本記事ではお小遣いの渡し方を毎月渡す場合とその都度渡す場合の2種類に分け、両者のメリットと共にどちらが教育的に良いのか解説します。
小学生のお小遣いの平均額
金融広報中央委員会の「子どものくらしとお金に関する調査」によると、小学生の子どもに毎月お小遣いを渡す場合の平均額は低学年が1004円、中学年が864円、高学年が1085円となっています。中学年が最も少ない点は意外ですが、回答が最も多かった最頻値はどれも500円です。 時々渡す場合の平均額は低学年が1004円、中学年が923円、高学年が1246円となっており、わずかながら毎月渡す場合よりも金額は高いようです。しかし中学年が最も少ないのは変わらず、最頻値は低学年と中学年が100円に対して高学年は1000円と大きな差があります。 トータル的に見ると、小学生のお小遣いは1000円前後ということがわかります。
毎月お小遣いを渡す場合のメリット
毎月お小遣いを渡す場合のメリットは、子どもに計画性の大切さを教えられる点にあります。もらったお小遣いで1ヶ月を過ごすため、お金をやりくりして管理する能力や使い道を見通す力を鍛えられます。 最初は月初で使い過ぎてしまうなどの失敗をしがちですが、失敗も含めてお金の勉強をしていくきっかけになるでしょう。定額なので、親としても管理しやすいはずです。 しかし、決まったタイミングでお小遣いを渡されるため、お金をもらえることが当然という感覚が身に付いてしまう危険性があります。
その都度渡す場合のメリット
その都度お小遣いを渡す場合は、お手伝いやテストの点数によるご褒美などの成果報酬制と欲しいものがある場合の交渉制の2つに分けられるでしょう。成果報酬制は労働や成果の報酬として、お金の価値や稼ぐ仕組みを学べることがメリットです。しかし、対価を優先しすぎて「対価なしでは行動しない」とならないように注意が必要です。 交渉制は自分の意見や要望を論理的に相手に伝える方法や、相手を納得させる話し方を育む機会になります。自分の要望をただ伝えるだけでなく、理由を踏まえて伝える能力が身に付きますので、プレゼンテーション能力やディベート能力につながるでしょう。