偏差値65以上の“成績トップ層”が実践している、他の子とは決定的に違う「勉強習慣」
接続詞、指示語、要約のタネに注目
では、どういうところに線を引いたらよいのでしょうか? 次の3つが重要な部分になるケースが多いので、注意を向けるようにしましょう。 1つめは接続詞です。接続詞は、場面が変わったり、重要なことを指し示す前兆になったりする、とても重要な品詞です。特に、「しかし」「つまり」「それゆえ」などの逆説や抽象化を示す接続詞は最重要です。これらを四角く囲みながら、その前後の文章に注力して読むことで、読解の精度を上げることができます。 2つめは「これ」「それ」「それら」などの指示語です。指示語は、それより前に出てきた語句のくり返しを避ける目的で使われます。本来ならばくり返される語句なのですから、それなりに大切なものになるわけです。そのため指示語が出てきたときには、その指示語が何を指し示しているのかがわかるように、指示語ともとの語句を線でつないであげてください。そうすることで、筆者がその語句をくり返した意図や、段落の構成が見えてきます。 3つめは、要約するときに使えそうな「要約のタネ」に線を引くことです。本文を読むと同時に線を引いておけば、いざ設問に取り組むときに、線を引いてある部分をそのまま持ってくれば、答えになるわけです。この点については、「要約力」についての節でも説明しています。このように、印をつけて問題文を汚しながら読んでいく習慣は、時間短縮にも貢献してくれるのです。
〈著者プロフィール〉ラオ先生(多羅尾 光紀)
学習塾経営者 兼 教育系YouTuber。慶應義塾大学在学中にYouTubeにて授業動画を投稿し、その後TikTokで「高校受験の勉強法」を確立。大手個別指導塾で最年少教室長を経験した実力で、約半年間で10万人フォロワーを達成、現在は週1回無料で授業LIVEを行い約5000人の前で授業を行っている。2022年、YouTube「学年1位と最下位の勉強法の違い」が再生回数200万回を超え、高校受験講師として人気を博す。横浜市あざみ野駅にて「イーロン個別進学塾」代表をつとめ、宣伝広告費なしで年間過去最高生徒入会数を達成、誰もが「1度は教えてもらいたい塾講師」としてライブ授業では国内LIVEトレンド3位に入る。TikTokAward 2023にノミネートされる。非常に明るいキャラクターで簡潔明瞭な授業を行っており、累計2000万いいね数(2024年6月)を獲得、メディア出演もこなす実力派講師。著書に『中学生のためのすごい勉強法』(イースト・プレス)がある。