へバーデン結節、慢性上咽頭炎、緑内障。意外と身近な「不調」3つ
「上咽頭」は、異物と接する最初の場所
上咽頭とは鼻の奥にあり、鼻から吸い込まれた空気中のホコリやダニ、細菌やウイルスといった、“異物”を入れないための「関所」の役割をしています。 アーンと口をあけた奥が「中咽頭」、その上の口蓋垂(のどちんこ)の裏側あたりが「上咽頭」です。そこに慢性的な炎症が起きた状態を「慢性上咽頭炎」と呼び、冒頭で挙げたような症状を引き起こしてしまうのです。 まずは、下記のチェックリストをお試しください。 <チェックリスト> ・朝起きると、のどがイガイガする、痰がからむ ・鼻水がのどを流れ落ちてくる ・咳がいつまでも続いている ・疲れ、頭痛、肩こりがとれない ・しょっちゅう風邪をひく ・口を閉じると、あごに梅干しのようなしわができる ・唇がいつも乾燥している ・耳の下(胸鎖乳突筋)を触ると痛みがある ・睡眠中、いびきや歯ぎしりがある ・すっぱいものがこみ上げることがある ・舌の側面に歯形がついている ・煙草を吸っている 2つ以上当てはまる場合は、慢性上咽頭炎の可能性があります。
口呼吸を予防する「かにゆで体操」
慢性上咽頭炎には現在、処方できる薬はありません。治療するには、医療機関で有効な治療法「EAT」(イート・上咽頭擦過療法)を受けるのがベストですが、痛みを伴うことや、正しい知識を持つ医師でないと行えないという側面もあります。 そこで、慢性上咽頭炎を予防し、症状の悪化を防ぐのにおすすめのセルフケア、「かにゆで体操」を紹介します。 立ったまま「かにゆで」と発声 (1)<か>舌先を上あごに当てるようにする (2)<に>口角を左右に思い切り広げる (3)<ゆ>唇の先を突き出す (4)<で>下あごを上にあげ、舌をとがらせてまっすぐ上に向かって突き出す 下あごや頬のたるみの改善効果も期待できますよ。 「かにゆで体操」は口の周りの筋肉(口輪筋)をやわらかくして、舌の位置を正常化し、自然と鼻呼吸を促します。口呼吸は慢性上咽頭炎の一因となるので、普段から鼻呼吸を意識することが大切です。