豪雨災害はどのぐらいの大雨が降ると発生するのか? ポイントは「既往最大値との比較」
中国地方など予想では既往最大比150%を超えるところも
日本気象協会は12日、12日午前0時~17日午後9時の期間の雨量予測と、72時間雨量の既往最大比を発表している。これによると、九州~北陸・信越地方にかけて、既往最大比100%を超える雨が降るという予想になっている。特に、九州北部から中国地方西部、北陸から岐阜県・長野県の地域では、既往最大比が120%、150%を超える地点がある可能性があると予想している。(なお、これらは12日午前10時時点の予測) 同協会は、「過去の被害データと既往最大比の関係を基に考えると、『平成21年7月中国・九州北部豪雨』に匹敵する人的被害が発生する可能性があり、雨の降り方がさらに強まれば、さらに人的被害が増えるおそれがある」としている。 平成21年7月中国・九州北部豪雨は、山口県防府市内の特別養護老人ホームを襲った土石流で7人が死亡するなど、計36人が犠牲となった災害。今回の大雨は長時間にわたって続くとみられるため、体感的にはそれほど強く雨が降っていない時間帯であっても、それまでに降った雨で地盤が緩んでいて土砂災害が発生する可能性もある。 本間さんは「地域にとって危険な雨の量は異なる。ほかの地域より予想雨量が少ないからといって安心しないようにしてほしい」と話している。 (飯田和樹・ライター/ジャーナリスト)