侵攻2年 トランプ復活なら“停戦仲介”か……外交関係者「プーチン氏は待っている」「春までが勝負」世論と支援に変化
ウクライナ侵攻からまもなく2年。厳しい状況に置かれるウクライナの国民の気持ちと、各国からの支援に変化が起きています。専門家によるとウクライナとロシアが折り合う余地がない中、トランプ氏が大統領に再選されれば停戦を仲介する可能性もあります。
■5分の1の領土をロシアが占領
有働由美子キャスター 「(ウクライナ侵攻が始まって)まもなく2年です。2月に東部の重要拠点のアウディーイウカが掌握されるなど、BBCによると約5分の1の領土がロシアに占領されている状況になっています。かなり厳しいですよね」 小栗泉・日本テレビ解説委員長 「そうですね。ゼレンスキー大統領は『極めて困難な状況だ』と、危機感をあらわにしています。ただ、厳しい状況にあるのは領土だけではありません。2年となるこのタイミングで、気持ちと支援についても変化が起きています」
■世論調査の結果に見る気持ちの変化
有働キャスター 「気持ちというのはウクライナ国民の気持ちですか?」 小栗委員長 「そうです。キーウ国際社会学研究所によると、ウクライナの世論調査で『平和のためなら領土を諦めても良い』と答えた国民が、一昨年の12月は8%でしたが、去年12月は19%と2倍以上になりました」 「『どんな状況でも諦めるべきではない』と答えた人は、(同時期の比較で85%から74%に減り)初めて8割を割り込む結果となりました」 有働キャスター 「侵攻から半年のタイミングでウクライナを取材した時には『とにかくロシアを追い出さなければならない』と団結する姿が印象的でした。2年経って一人一人の気持ちに変化が出ているというのは、無理もないことですよね」
■支援を盛り込んだ米の緊急予算案は?
小栗委員長 「そして、支援にも変化が出ています。特に大事なのが、最大の軍事支援国のアメリカです。ウクライナやイスラエルなどへの支援を盛り込んだ、日本円で14兆円を超える緊急予算案を成立させようとしていますが、与野党が対立しているため見通しが立っていません」 有働キャスター 「アメリカの予算が非常に大きいのは分かりますが、とにかく一刻も早く市民が犠牲になる日は終わってほしいと思いますよね」