侍ジャパンは井端監督でWBCを勝てるのか プレミア12で露呈、本番へ向け“気になる点”
一方でむしろ心配なのが現在日本でプレーしている国内組の動向だ。「プレミア12」でも大会に向けてシーズン中からNPB各球団を回り下準備を重ねたが、直前になり辞退者が続出した。怪我や故障で仕方ない選手もいたが、ベストメンバーを組めない状況で大会に挑まざるを得なかった。 来シーズンのオフには野手では村上宗隆(ヤクルト)、岡本和真(巨人)、投手では戸郷翔征(巨人)など前回大会で活躍したメンバーのメジャー移籍も噂されているだけに、WBCでも辞退者が出ることも考えられる。ベストメンバーが揃わない中での“やりくり”が強いられる可能性もある。 「NPB所属で今後のメジャー挑戦を考えていない選手も侍ジャパンへ招集されても悩むかもしれない。現時点で各球団の顔であり国内では十分過ぎる年俸を貰っている選手もいる。国際試合に出て疲労が蓄積したり怪我をする恐れもある。日の丸への思いがよほど強くなければ、辞退するケースもあるかもしれない」(在京球団OB) 選手の招集に苦しんだプレミア12では采配面でも“不安”な部分もあった。 11月24日の台湾との決勝に「0-4」で敗れ、侍ジャパンの国際大会における連勝は27でストップした。試合後には「勝たせられなかったのは自分の責任」と井端監督は自らの責任を認めた。 「大会を通じ好調だったが打線が、決勝では徹底的に研究され別チームのように打てなかった。先発した戸郷の交代のタイミングや決勝のスタメンが投手を含め10人中7人がセ・リーグの選手だったことなど、采配に大きな疑問が残ったのは間違いない」(在京球団OB) 「(井端監督は)侍ジャパン・アンダー世代の監督経験はあるが、プロ選手で構成されたフル代表の指揮を執るのは初めての経験。最高レベルでの駆け引きや空気の読み方など、経験によって磨かれる部分が足りないのは仕方ない。経験豊富なヘッドコーチなどを招聘してカバーする必要性を感じた」(在米スポーツライター)