“タワマン地獄”に苦しむ宅配業者! もはや追加料金を取るべき? 1棟で4時間オーバーという辛らつ現実
進化する宅配ルール改革
タワーマンションは、宅配業者にとって非常に厄介な場所だ――。 11月に入り、タワマンでの宅配業務の非効率な問題が注目を集めている。そのきっかけとなったのは、『日経ビジネス』2024年11月5日号の記事で、タイトルは「タワマン地獄にはまる配達員 1棟で4時間超えも「別料金もらいたい」だ。 【画像】「やっぱすげぇぇぇぇ!」これが「平均年収1000万超」 の上場企業が多い都市です! 画像で見る(9枚) この記事では、日鉄興和不動産が行った宅配業者へのインタビュー結果を紹介している。内容は次のとおりだ。 ・一見効率的に思えるが、実際には宅配業者にとってタワマンは「配達のダンジョン」と化している。 ・警備やエレベーターの利用ルールが複雑で、移動や待機の時間が大きな負担となっている。 ・東京都内の50階建て1000戸規模のタワマンでは、1日の配達に255分かかることもある。 ・このうち87分がエレベーター関連、また建物内の移動が全体の約半分を占める。 ・配達先ごとに警備室で在宅確認をし、エレベーターを待ち、広いフロアで住所を確認しなければならない。 ・不在時の再配達や宅配ボックスの満杯、業者用駐車スペースの不足も問題だ。 ・路上駐車すると罰金リスクがあるため、補助者を同乗させる場合もある。 ・配達員が建物内で迷ってしまい、顧客宅に着くまでに時間がかかることがよくある。 ・配達が遅れると評価が低くなり、タワマンを避ける配達員が増えている。 ・宅配の需要が増えている一方で、タワマンの設備はそれに追いついていない ・ECサイトやフードデリバリーサービスの普及が、宅配ニーズの急増を引き起こしている。 ・マンションの管理組合が「置き配」のルール導入や宅配ボックスの増設を検討している。 ・住民が荷物を素早く回収できるようにし、ルールをわかりやすく表示する工夫も効果的だ。 ・宅配アプリを使って、事前に配達ルールを伝えることも有効な取り組みとなる。 ・ロボットを使った屋内配達の実証実験で、作業時間が半減できる可能性があることがわかった。 ・ただし、導入にはコストや実用性の課題が残っている。 ・タワマンの利便性と宅配サービスを両立させるためには、住民、管理組合、不動産業者が連携し、工夫を凝らす必要がある。 この記事はSNSで拡散され、多くの人々の関心を集めた。2024年11月28日時点で、ヤフーニュースには以下のようなコメントが3000件以上寄せられている。 ・配達の効率を上げるためには、タワーマンション側が協力しない場合、配達拒否を検討すべきだ。 ・大企業やショッピングモールには荷物をまとめて受け取るシステムがあるが、タワマンにもこれを導入すべきだ。 ・タワマンでの配達コストが増加し、一般住宅にも影響が出る可能性があるため、独自ルールで配送料を追加すべきだ。 ・タワマンの管理方法について、業者が荷物を一括で受け取り、住人が取りに行くシステムが効率的だ。 ・他国(タイ)のコンドミニアムでは、管理事務所が荷物を受け取り、住人が便利に受け取れるシステムがある。 ・配達業界の課題として、効率的な配送方法の見直しと、配達員の労働環境改善が必要だ。 このようなコメントが多く寄せられ、タワーマンションの快適な暮らしの裏に宅配業者の厳しい現実があることが浮き彫りになった。