大社の粘り力尽く!甲子園492球の馬庭「申し訳ない」と涙止まらず【24年・夏甲子園】
<第106回全国高校野球選手権大会:神村学園8ー2大社>◇19日◇準々決勝◇甲子園 【トーナメント表】夏の甲子園 大会12日目までの結果一覧 大社(島根)は神村学園(鹿児島)の前に敗れ、杵築中として出場した1917年以来、107年ぶりの4強入りはならなかった。 先発はエース馬庭 優太投手(3年)ではなく、岸 恒介投手(3年)。2回に1点を失ったが、4回途中2失点。2番手に登板した山本 佳汰投手(3年)は打者3人を投げて1安打1失点。なんとか、互角の状態でエース馬庭へとつないだ。 甲子園初マウンドの2人の必死のリレーの後、マウンドに上がった馬庭だったが、疲労はやはり取れていなかったのか、7回以降は神村学園打線に合わせられて失点を重ねた。 馬庭は「リリーフは難しい登板でしたが、結果として打たれてしまった。監督さんの期待を裏切る形になってしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいでした」と涙が止まらなかった。 それでも、試合を行うたびに増える応援団に支えられながら、前半戦は五分の戦いを演じていた。「魂の投球」を重ねた馬庭の甲子園での投球は492球にのぼったが、最後まで全力投球を続けた。最終9回も猛反撃を見せて最後まで勝負をあきらめない姿勢を見せた。 石飛監督も「この舞台で4試合もさせてもらって感謝しています。だんだん応援してもらっている人が多くなっていることを実感しました」と周囲の応援に感謝していた。 今大会、報徳学園(兵庫)からの勝利、107年ぶりに夏2勝、早稲田実業とのタイブレークの末の勝利。その歴史的3勝をもたらしたシャープに振り抜く打撃と、粘り強い投手陣の奮闘は、甲子園100周年の歴史にしっかりと刻まれた。