実は美味!?売れないサメ&エイを漁師の新たな収入源に!“海の厄介者”が秘める可能性
南海放送
サメやエイなどを食べたことはありますか?一部の地域では郷土料理などで出されたりもしますが、釣れてもほとんどが食べられずに海に戻される“厄介者”と言われてきた魚です。そんな未利用魚に着目し、地域の特産にしようというプロジェクトが進んでいます。
愛媛県伊予市双海町の水産加工会社「北風鮮魚」です。地域の特産で、これから旬を迎えるハモの加工品が主力商品です。 北風鮮魚 小池智教社長: 「まだまだ、7月になるとまだ(出荷が)増える。京都の祇園祭や大阪の天神祭で動く」
小池社長が長年解決したかった「未利用魚」問題
山口県出身で、10年ほど前から社長を務める小池智教さん(63)。就任当時から解決したい悩みがありました。 小池社長: 「ハモを獲りに行くと、必ず同じ網にサメが入る。タイを獲りに行くとエイがかかる。売れなければ捨てるしかないものだから、それを漁師さんと一緒になって捨てなくてもいい魚に変えたいなと」
全国有数のハモの水揚げ量を誇る豊田漁港の下灘漁協。水揚げされたばかりのハモやタイが次々とセリにかけられる中、運ばれていたのが…県内でも一部の地域でしか食べられていないサメとエイ。市場でほとんど値が付かない、「未利用魚」です。 ハモ漁師 亀岡恭二さん(46): 「サメとかが入ると、ハモと擦れる。サメ肌っていう。ということはハモの表面のぬめりが取れるので、色がしらけたり、弱る、魚自体が。エイだと毒針で刺す。ハモを。(一回の漁で)サメは多い時で100キロくらい。(1匹)1キロと換算して100匹。全部逃捨て(リリースし)てきた」
「海の厄介者」ともいわれてきた未利用魚ですが…サメやエイは活け締めにし、手早く内臓を取り出すことで特有のアンモニア臭を抑えることができるといいます。 小池社長、下灘漁協の漁師たちの協力を得て、サメやエイを買い取り、販売しようとしているのです。なぜそこまでして“未利用魚”に目を付けたのか… 小池社長: 「若い人が継がない。獲ってきたものは価値がある。一緒に価値を作っていくことができたら。若い人が魅力がある(仕事に)」