【赤裸々に語る】『全てを彼から学んだ』元検事正からの性加害訴える女性検事が激白「何度も殺された」 検察トップの犯行は「検察組織の土壌が作り上げたもの」「私は検事の仕事をしたいだけなのに…」(単独インタビュー全文掲載=後編=)
■「この事件は検察組織で起きたもの」「検察組織の土壌が作り上げたものではないか」
Q 被告から同意の有無に関する主張や、事件直後には“口止め”のようなことをしてきたことを明かされていた。言葉で言い表せない思いを本当にされたのではないかと思うが、何回も「思いを踏みにじられた」と感じたのではないか。 A そうです。本当におっしゃる通りで、どの場面においても傷つけられ続けている。レイプされたのはもちろんですが、どの場面においても、彼は私を一人の人間と扱っていない。自分の「駒」、検事正というすごい権力を持った人間が、部下のことを「駒」だと思っていた証だと思うし、その「駒」に感情があるということを考えてもいないのだろうと思いますし、今なおそう思ってるのだと思いますし、その同意がある性行為において、「これでお前も俺の女だ」なんて言いますかと。大事にしたい人じゃないですか。同意がある性行為なのであれば、大事にするじゃないですか。大事にするのだったら大事に、そういう性行為に至るまでの経過を踏むじゃないですか、信頼関係を築いて。そうではなく、酔いつぶれた単なる部下をレイプした。 こういう事件は悲しいかな、いっぱいある。いっぱいあって、彼はそれを検事として、その事件に携わってきた。何度も何度も何度も…。こういうことが犯罪であることを熟知していた。なのに自分の性的な欲望を抑えられずに、酩酊した部下にレイプしているということ自体が本当に情けないし、その後のさまざまなことについても本当にひどい。ここまで自分のことしか考えていない、人の気持ちを考えられない人間が、大阪地検という“大”地検のトップにいたのかというところがすごくショックです。 私は、それは申し訳ないですが、検察組織の土壌がある、そういう土壌が作り上げたものではないかと思います。ハラスメントなどが起きたときに適切に対応してきたのかと。今まで、ハラスメントをされた方が声を上げてもきちんと対応してこなかったツケが回っているのではないかと思いました。 そういう意味で、この事件は検察組織で起きた事件であって、私個人の被害では絶対ないと思うし、その二次被害なんかはまさに検察庁内で起きているので、検察庁は組織の問題として、他人事ではなく自分事として対応してほしいし、こういうことが二度とないように職員がこんなに傷つかないように、再犯防止策を取ってほしいと思います。