猫の世話をほぼしなかった夫が変わった!新しく家族になった「自分で見つけた自分の猫」のすごい効果【フランス在住・井筒麻三子】
そもそも夫は犬派で、猫には興味がないタイプ。私の猫好きに押されて二匹を飼っていただけだったらしいが、私の態度もあってか「自分で見つけた自分の猫」という責任感が生まれたよう。ゆずはまだ先住猫と打ち解けていないため、夫の仕事部屋に隔離しているということもあるが、先住猫二匹に対してはほとんど何もしなかったのに、ゆずには毎日ちゃんとご飯をあげ、一緒に遊び、トイレの始末もするようになった。 それどころか、以前猫を飼う前は「キャットタワーとか、ああいう生活感があるものを部屋に置きたくない」と言って激しく抵抗していたのに、ゆずが来てからは「やっぱり猫はそれぞれのテリトリーが大切だから、キャットタワーをもう一つ、二つ買い足した方がいい」とまで言い出すように。さらに最近は「ゆずは賢いから芸を教える」と宣言し、カリカリを与えるたびに”お手”の練習までしている。 ちなみに、ゆずを見つけたのは引越しを決めたちょうど数日後のことだった。「より広い家になるから、三匹目を迎えてあげても大丈夫かもしれない」と思ったからこそ、本気で里親を探さなかった感はある。数ヵ月前は、引っ越しはおろか、猫が三匹になるだなんて考えてもいなかったのに。暮らしというのは、ある日突然様変わりしたりするものなのだなと、広くなった家と三匹の猫を見ながら考えている。 撮影/Yas
井筒 麻三子