東京・江戸川区の学校工事で不適切な分割契約が145件 「児童のために…」癒着は否定
東京・江戸川区は12月25日、斉藤猛区長が臨時会見を開き、学校施設の工事契約で不適切な発注が145件あったと明らかにし、謝罪しました。 区によりますと今年9月の定期財務監査で、昨年度=2023年度に行った区立小学校の渡り廊下の新設工事について契約予定額が1557万円で一般競争入札による契約が必要にもかかわらず、入札の必要がない130万円未満になるよう分割して同じ業者に発注していたことが発覚しました。この事態を受け、昨年度に発注した学校施設の工事1458件を調査した結果、他にも144件あったことが判明したということです。 学校施設工事で不適切な分割発注を行った理由として、斉藤区長は「児童のためであればやむを得ないという誤った認識が優先された」と説明しました。斉藤区長は「スピード感を重視するが故の12分割だったと、今の検証の中では捉えている。通常であれば3カ月以上かかり、そうすると学期が切り替わっていく。新年度の初めのうちになんとかやりたいという思いの中で、今回のような分割発注、もちろん不適切なんですが行ってしまったということ」と説明しました。 江戸川区は第三者委員会を早期に発足し再発防止策を検討するとともに、過去5年分の区全体の契約およそ15万件を調査し、2025年1月中には報告する方針です。また斉藤区長は現時点で業者と職員との癒着などは確認できていないとし、全容が分かり次第、自身も含めて処分を下すと表明しました。