ブラジルレアルが過去最安値、中銀介入でも財政巡る懸念続く
Marcela Ayres Gabriel Araujo [サンパウロ/ブラジリア 16日 ロイター] - ブラジルレアルが16日、対ドルで過去最安値を付けた。中央銀行は大規模なドル売り介入を実施したが、財政を巡る市場の懸念を払拭するには至らなかった。 レアルは1ドル=6.09レアルで終了。年初来20%超下落しており、新興国市場でパフォーマンスが最もさえない通貨の一つとなっている。 ブラジルの金利が不当に高いとルラ大統領が改めて批判したことを受け、レアルは下落して始まった。中銀の介入で一時は下げ幅を縮小したが、その後さらに下落した。 レアルは先月下旬に発表された政府の歳出削減策が市場の失望を誘ったことをきっかけに下げが加速した。 議会は休会まで1週間となる中、依然として法案の採決を実施していないが、アダジ財務相は16日、休会までに法案の承認を確保できるという楽観的な見方を示した。 中銀はこの日、スポット市場で16億3000万ドル規模のドル売り入札を実施した。レポ市場で30億ドルのドル建て入札も実施した。