レオタード、ハイレグ、ショーツ、ビキニ…なぜ女子アスリートの衣装は「セクシー」を求められるのか?
ハイカットのレオタード、カラダのラインが浮き出た水着、ビキニ......。多くのスポーツ種目において、女性アスリートは非常にセクシーと見なされるユニフォームを着用することが求められる。これは昔から続くマチズモ(男性優位主義)であり、珍しくない。 【写真】SNSでの収入は3億円越え!?セクシーな写真を投稿し続ける、アメリカの女子大生体操選手とは この論争は、完全に消え去ることのない問題を再浮上させた。4月11日、スポーツ用品メーカーのナイキは、パリオリンピックでアメリカ陸上チームが着用するユニフォームの最初の画像を公開した。女性用のユニフォームには、誰もが目を引くディテールがあった。ストラップ付きのワンピース水着の鼠蹊部が非常に大きくカットされていたのだ。 「女性用のユニフォームは、精神的にも肉体的にもパフォーマンスのためにあるべきです。このユニフォームが本当に身体的なパフォーマンスに役立つものであれば、男性もそれを着るはずです」と、元アメリカ人ランナーのローレン・フレッシュマンはInstagramの投稿で憤りを表した。この意見には、中距離走選手のアメリカ人ランナー、コリーン・クイグリーも賛同しており、彼女はロイター通信に対して「この女性用ユニフォームは、絶対にパフォーマンスのために作られていない」と述べている。 女性の競技では、過度にセクシーとされる衣装が依然として熱い話題となっている。「素晴らしい体操の才能を持ちながら、レオタードに自信が持てずに競技をしなかった友人がいました」と、元体操選手で現在はスポーツウェアデザイナーのマルジョレーヌ・フルーリーは語る。この競技では、フランス体操連盟が定めた衣装規定が性別によって明確に異なる。男性にはイヤリングやピアスの着用が禁じられている一方で、女性には「できればノースリーブ」のレオタードを着用することが推奨されており、「腸骨稜の上で切り込まない」こと、つまり腰の部分が見えることが禁止されている。この規定に違反すると、チームまたは個人選手の総得点から2ポイントの減点となる。 テニスでも同様の問題が見られる。女子テニス協会(WTA)の規則はさらに具体的だが、依然として曖昧だ。「レギンスやコンプレッションショーツは、スカート、ワンピース、ショーツなしで着用可能だが、最低でも太ももの中間までの長さが必要」と規定されている。また、ワンピースは「ウエストで分かれていること」、つまりトップスとスカートの組み合わせでのみ許可されている。