レオタード、ハイレグ、ショーツ、ビキニ…なぜ女子アスリートの衣装は「セクシー」を求められるのか?
女子選手の露出に「男性の視線」の問題が......。
女性がスポーツの分野で常に性的に扱われてきたと思うかもしれないが、実際にはそうではない。 「当初、女性が自分の身体を露出できることは進歩でした。それによって、男性と同じようにスポーツ活動に参加し、同じパフォーマンスの可能性を得ることができました」と、ファッション史家であり、2023年9月20日から2024年4月7日までパリの装飾美術館で開催された展覧会「Mode et sport, d'un podium à l'autre(モードとスポーツ、表彰台から表彰台へ)」のキュレーターであるソフィー・ルマヒューは説明する。彼女によれば、スポーツ分野で女性の身体を性的に扱うことは、その後純粋にメディアの影響によるものとなった。 東京2020オリンピックでは、ノルウェーのビーチハンドボールチームの選手たちがショートパンツを着用して試合を行った。国際ハンドボール連盟の規則で指定されているビキニを着なかったため、彼女たちは1500ユーロ(約23万円)の罰金を科された。 「この進歩的な考えは、20世紀の終わり頃から問題になり始めました。この時期からスポーツはよりメディアに取り上げられ、注目されるようになり、一種の『男性の視線』がスポーツに現れ始めたのです」 BBCがロンドンオリンピックを初めて生中継したのは1948年のことだった。放送エリアはスタジアムから200キロメートルに限られたものの、この技術的な偉業は実際に大きな進歩を示した。女性たちに関しては、いまやカメラで撮影されることで、その体がますます注目されるようになっている。そのため、かつて女性たちにとって解放の象徴であったものが、今では抑圧に見えるようになった。2017年、ドイツの陸上選手アリカ・シュミットはヨーロッパU20選手権でのパフォーマンスをきっかけに「世界で最もセクシーなアスリート」と呼ばれるようになり、その日銀メダルを獲得したことはほとんど忘れられてしまった。 そして、このパターンは何度も繰り返された。数日後、同じ大会で新たな論争が勃発した。今度はドイツの体操選手たちが、伝統的なレオタードではなく、全身スーツを着て演技することにしたのだ。同チームのキム・ブイは、全身スーツは「より快適」であり、快適さが演技において「最も重要」であると説明した。彼女たちは罰則を受けることはなかった。なぜなら、全身スーツは国際大会で認められているからだ。 マルジョレーヌ・フルーリーによれば、ビキニのカットが「非常に不快」だと言う。「なぜなら、私たちのパフォーマンスよりもむしろお尻に視線が集まるのは明らかだから」と彼女は述べる。彼女は、複雑な気持ちを抱える体操選手たちに別の選択肢を提供するため、2017年に「Terre de Gymnaste」という体操用レオタードとアクセサリーのブランドを立ち上げる決意をした。 「体操選手たちは競技ごとに脚やビキニラインの脱毛をしなければならず、さらに月経の問題も大きな悩みです。女性にとって簡単な時期ではありませんし、そこにシミや生理用ナプキンの一部が見えることへの不安が加わった際には......アカデミック(ロングスーツ)はその点で助けになります。レオタードにレギンスが組み込まれているようなものです。ますます多くの若い女性たちからオーダーの依頼を受けています」