【再来年の愛車はこのカラーかも?】BASFがカラートレンド予測を発表
カラーをデザインする会社
ドイツの総合化学メーカーBASFの部門のひとつ、コーティングス事業本部は、日本や中国、アメリカやヨーロッパにデザイン拠点を置き、それぞれの地域を中心としたカラーを開発している。 【写真】2~3年後のボディカラーが壁一面に 画像はこちら (16枚) 毎年開催されているカラートレンド説明会は、主に自動車メーカーに対し行われているものだ。その内容は、グローバルで販売されるクルマであることを踏まえ、今後のトレンド(市場環境や情勢だけでなく、ファッションや文化、流行など)をそれぞれのBASFの拠点から情報を持ち寄って今後の状況を分析し、そこから導き出されるコンセプトワードを表現。それをもとに各デザイン拠点の市場の特色を踏まえながら、新たなカラー開発と提案を行っているのだ。
コンセプトワードは『ROUTING』
今回発表されたコンセプトワードは『ROUTING(最適な経路選択)』。通信技術分野でも使われているもので、これに込められた意味を、「デジタル化におけるコミュニケーションの複雑さと柔軟さを表している」と説明するのは、BASFジャパンコーティングス・カラーアンドデザイン・アジアパシフィックチーフカラーデザイナーの松原千春さんだ。 「デジタル化によってコミュニケーションは速くなったりショートカットで近道できたりと便利になる一方、ビッグデータなども出現し複雑化してもいる」とこのワードを説明。 そして、「人間と人間、人間とAIといったコミュニケーションの中で情報の扱い方ややり取り、情報の選択がトレンドに影響を及ぼす力が強くなっているようだ。今回のROUTINGはコミュニケーションという意味もある」とし、コミュニケーションとカラーは、「本質的には似ているところがある。どちらも常に変わり続けて、変化していく。そういうところもこのワードを選んだ理由だ」と語る。 このコンセプトワードからBASFでは様々なカラーを提案。松原さんは全体の傾向として、「黒からグレー系の少し暗い色、落ち着いたような色域、そしてここ数年のトレンドのパステル系の明るいカラーは継続して重要な色域」だという。そういった中で「少し紫がかった赤が特徴的」と話す。