更年期対策のための食事・栄養素は? 避けるべき食品や生活習慣も【管理栄養士解説】
更年期障害の辛い症状を悪化させないために避けた方がいい食べ物は?
編集部: 更年期に、食生活で気を付けることはありますか? 牧さん: 偏った食事や不規則な生活は避けましょう。特に糖質やアルコール類、カフェインは摂りすぎに注意が必要です。糖質の摂りすぎにより血糖値のコントロールが乱れると、自律神経の乱れや食事の栄養バランスが崩れるなどの可能性があります。また、過度な飲酒は、肥満や骨粗しょう症の原因になり、カフェインは睡眠を妨げるリスクがあります。 編集部: 症状を悪化させないために避けたほうが良い食品はありますか? 牧さん: 嗜好品である菓子パンや甘いデザート類、炭酸飲料は控えめにしましょう。また、お酒やコーヒー、エナジードリンクも適量を守って飲むことが大切です。 編集部: 甘いものやお酒、コーヒーを摂りたい時はどうしたらいいですか? 牧さん: もちろん、更年期障害に良くないからと言って、好きな食べ物の我慢や無理は禁物です。適量を守って内容を工夫しながら、付き合っていきましょう。甘いものを食べたくなったら、菓子パンやデザートの代わりにフルーツやヨーグルトなど、カロリーと糖質の低いものを選びましょう。また、コーヒーはできるだけ無糖を選び、1日2杯程度であれば飲んでも大丈夫です。お酒は量を控えめにして肝臓を休める「休肝日」を設けるなど、飲む頻度にも注意していきましょう。 編集部: 最後に、読者へのメッセージをお願いします。 牧さん: 更年期に関わらず、健康を維持するためにバランスの取れた食事・生活習慣はとても大切です。特に女性はライフステージによって体の調子が変わりやすいので、更年期はより一層、食事・運動・睡眠の改善を意識できるといいですね。できることから少しずつ取り入れてみてください。
編集部まとめ
動機や息切れ、イライラや不安といった更年期の辛い症状をどうにかしたいと感じている方は多くいらっしゃいます。更年期には自身で感じやすい症状に加えて、骨密度が低下するなど自覚しにくい体の変化もあります。今回は管理栄養士の牧さんに日常生活で意識したい食生活や栄養素について教えていただきました。どうしてもつらい時は、病院を受診して医師に相談してみてください。
【この記事の監修管理栄養士】
牧 咲 管理栄養士 管理栄養士 / 食事健康系ライター / 離乳食アドバイザー / 妊産婦食アドバイザー。大分県、茨城県内の医療施設(急性期病院・回復期病院)、介護施設に6年間勤務。栄養管理業務、栄養指導、レシピの提案、食や健康に関する情報発信を行ってきた。現在は、フリーランスとして、レシピの提案やコラム執筆、離乳食のアドバイスなどを行う。
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