【緊急対談】「次期市長公募」の四條畷市長 x 都知事選5位「令和のダ・ヴィンチ」
選挙に出るためのハードルが高い
安野貴博(以降、安野):まさにおっしゃる通りですね。政治家の新陳代謝が起きない理由の1つが、選挙に出るためのハードルが高いという事実です。東京都知事選を経験した立場から言えば、例えば公職選挙法もそう。一見フェアなルールに見えますが、よくよく見てみると、例えば組織を持っていること、あるいは資金があることが選挙の前提になっていたりする。メディアも同様で、政治経験がある候補者とそうでない候補者では報道量がかなり違う。 ──市長の後継者を公募するという取組みのなかで、必要とされるものは何でしょうか? 東:なぜ市長を変えるべきなのかというと、時の状況が変わったときに、同じように政治家も変わるべきだと考えているからです。例えば僕は四條畷市の財政削減を一つのテーマにしてきました。それが達成されたときに、次は違うことを言わなければならない。人格が変わっていないのに違う政策を口にする矛盾が生まれてしまうことが、行政を前に進めていくうえでマイナスに働くことがある。だから財政が良くなった時には、新しいリーダーが政治を前に進めていくべきなのです。そのフェーズに応じて適切にリーダーが変わっていくっていくという「仕組み」づくりが、僕のやりたいことの1つなのです。 ──市長退任後はどのような形で政治に関わることをお考えですか。 東:僕はサポートに回る予定です。選挙もそうですが、首長になってからの実務のサポートも必要だと思っていて、なぜかというと首長になったときにどのような運営をすべきなのか学べる場所が現実にはないからです。経験上、こうした実務については現役経験のある人物に聞くのが1番良い。だから、僕は自らの経験を伝える役割を果たしたいと思います。 そこで課題になるのが、 実際に僕が実権力を持つとか、私の自論を市政にねじ込むようなことが起きないか、です。そうなったら、その時点でアウトだと思います。「傀儡」になってはいけない。そこのルール作りも必要だと考えています。重要なのは新しいことをスタートさせて、安定して発展していける「仕組み」を構築することなのではないでしょうか。