「チーズ」の食べすぎは体に悪い理由 海水より濃度が高いものもある!
ここ最近は乳製品が議論の的になっている。特にチーズが地球環境や人体に与える影響についての意見はまちまちで、骨や歯に良いと言う人もいれば、その脂質含有量の多さから心臓発作の原因になると言う人もいる。 【写真】心臓を守ってくれる!? あなたの健康を支える7つのチーズ でも、チーズは非常に魅力的な食材なので、この状態を放っておけない。チーズが体に悪いというのは本当なのか、ここでハッキリさせておこう。今回はこの内容をイギリス版ウィメンズヘルスからご紹介!
チーズが体に“悪い”と言われる理由
▼ 飽和脂肪 飽和脂肪の摂取量が多いと、LDL(悪玉)コレステロール値と心疾患のリスクが高くなる。でも、乳製品は、飽和脂肪の含有量が多いにも関わらず、心血管系の健康リスクを上げないどころか逆に下げる可能性もあることが研究によって分かっている。 チーズはこの作用が特に強い。オーストラリアの研究チームが1つ目のグループに脂肪分40gのバター、2つ目のグループに同じく脂肪分40gの熟成チーズを4週間食べさせてからグループを入れ替えたところ、バターを食べているときにだけ総コレステロール値とLDL(悪玉)コレステロール値の上昇が見られた。より最近の研究でも同様の結果が出ている。研究チームがa)全脂肪のチェダーチーズ、b)低脂肪のチーズとバター、c)カルシウムで補強されたバターを摂取した人々のコレステロール値を比較したところ、全脂肪のチェダーチーズを食べていた人たちは他のグループの人たちよりもコレステロール値が低かった。その理由はチーズが代謝される仕組みにあるのかもしれないけれど、チーズおよびカロリーの過剰摂取はコレステロール値の上昇につながる可能性が高い。やはり何事も控えめにすることが大切。 ▼ 塩分 意外かもしれないけれど、チーズは英国における塩分の摂取源のトップ10に入っており、多くの人が1年で9kgのチーズを食べる。塩分の摂りすぎは血圧を上昇させ、結果的に心血管系疾患(脳卒中、心臓発作、心不全)や腎疾患のリスクを高めるという有力な証拠があるため、英国政府は減塩の目標値を設定し、チーズ製造業者に塩分の含有量を減らすよう働きかけた。しかし、市場に出ている計612種類のチーズを対象とした2014年の調査では、全てのチーズが目標値をクリアしているわけではないことが判明。ハルーミチーズとブルーチーズは平均的な塩分含有量が100gあたり2.71gと最も多く、海水よりも塩分濃度が高いことが分かった。塩分が比較的少ないチーズには、カッテージチーズ、クリームチーズ、モッツァレラチーズ、エメンタールチーズなどがある。