勤続年数20年でコツコツ頑張ってきましたが、最近「実力主義」の風潮があり怖いです…。勤続年数と年収はあまり関係ないのでしょうか?
勤続年数20年を迎える中で、最近実力主義の風潮が気になる人がいるかもしれません。実際に長く勤めている人の中には、勤続年数と年収に関係性があるのか知りたい人もいるでしょう。 今回は勤続年数と年収にどのような関係性があるのかをまとめました。あわせて、年功序列のメリットやデメリットもご紹介します。 ▼勤続20年でも年収は「280万円」貯蓄も「30万円」しかないのは少なすぎ!? 転職したほうが良いの?
勤続年数と年収に関係性はある?
厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」を基に年齢別の階級賃金を見てみると、表1のように賃金が推移しています。 表1
出典:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査の概況」を基に筆者作成 表1の結果から、年齢が高くなれば賃金も増加する傾向にあることが分かります。独立行政法人労働政策研究・研修機構が発表している「性別、勤続年数階級による賃金カーブ」でも、勤続年数が延びれば賃金が高くなるとのデータがあるため、勤続年数と年収には、一定の関係性があると考えられます。
年功序列のメリット
年功序列を導入するメリットとして、以下の2つがあげられます。 ●社員が定着しやすい ●従業員の育成がしやすい まず、年功序列を採用すれば、長く勤めるほど給与やポジションが上がっていくことが一般的です。そのため、社員も将来的に給与が上がる・ポジションを得られると考え、その会社にも定着しやすくなるでしょう。 また、年齢や勤続年数によって給与やポジションが上がっていくため、どのような育成をしていけばいいかを決めやすいこともメリットです。実際に自分が仕事を教える立場になった際、何を伝えるべきかが明確になります。 育成には長い時間を有することもあるため、これら2つのメリットを有効活用できるでしょう。
年功序列のデメリット
年功序列を採用するデメリットとして考えられることは、以下の2つです。 ●新入社員や若手がやる気を得にくい ●人件費が高くなりやすい 年功序列を採用している場合、新入社員や若手がやる気を得にくい可能性があります。これは成果を出した場合であっても、思ったような評価が得られないことが関係するといえるでしょう。 また、年齢や勤続年数にともなって給与が上がっていくことが関係し、人件費がかさんでしまう可能性もあります。特にベテラン社員が増えてくれば、人件費に関するコストがかさんでしまい、経営面に影響を与えるおそれがある点も理解しておきましょう。