似ているようで違う?「内向型人間」と「繊細さん(HSP)」の特徴【内向型人間のトリセツ2】
「内向型」の人の生きづらさを解放するヒント・2
内向型は繊細な面を持つためHSPと同じ意味ととらえられることも多いです。しかし内向型=HSPとは限りません。本記事では内向型カウンセラー井上ゆかりさんの著書『世界一やさしい内向型の教科書』から一部抜粋し「内向型とHSPの違い」を解説します。 ■禅僧・川野泰周さんの心の疲れを癒やす瞑想法【第1回】
繊細さん「HSP」の特徴と内向型と似ている部分
「"HSP"は、内向型と同じものなんですか?」と聞かれることがあります。 HSPとは、Highly Sensitive Personの略で、「繊細な人」などと訳されています。HSP気質の人は、脳の神経システムの“感じる力”が生まれつき強いという特性を持っています。 HSPを提唱したアメリカの心理学者エレイン・N・アーロン著『ひといちばい敏感な子「個性」を生かして幸せな未来をつくるために親ができること』(青春出版社刊)によると、HSPとは以下の4つすべてが当てはまることが条件だそうです。 1.深く処理する 2.過剰に刺激を受けやすい 3.感情の反応が強く、共感力が高い 4.ささいな刺激を察知する 内向型とHSPは「深く処理する(=考える)」「刺激を受けやすい」など重なる部分もありますが、この4つの条件を見ると、内向型になくてHSPにだけある特徴がいくつかあります。つまり、内向型とHSPは似ている部分もあるけれど、違う気質だといえます。
繊細さんの特徴1:HSPの気質は変化しない
私が考える内向型とHSPの最も大きな違いは、気質が「変化するかどうか」です。 内向型の度合いはある程度生まれつき決まっていますが、年齢を重ねたり環境が変わったりすることで、内向度は変化する可能性があります。 対してHSPは生まれ持った気質で、年齢や環境によって変化しないといわれています。
繊細さんの特徴2:HSPは五感が鋭い
HSPは五感(視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚)が鋭いといわれています。 内向型も刺激に敏感なので、五感が鋭い人も中にはいますが、直接的な関連性はありません。
繊細さんの特徴3:HSPは他人の感情や機嫌を敏感に感じ取る
HSPは共感力が高いため、他人の感情を敏感に感じ取るそうです。 内向型もじっくり考えられる熟考力があるので、相手を理解しようと想像することはあるかもしれません。 ですが、内向型はHSPのように勝手に相手の感情が伝わってくるという感覚は持ち合わせていません。