JO1が語る、世界で戦うということ:河野純喜、與那城 奨
2024年12月24日発売の「Forbes JAPAN」2月号では、国内外の賢人たちによる「2025年総予測」を特集。第2次トランプ政権が発足する25年1月以降、世界経済はどうなるのか。また、加速する人口減少のなかで日本経済はどう変化するのか。今年のノーベル賞受賞者ジェイムズ・A・ロビンソンをはじめ、マルクス・ガブリエル、石黒浩、川邊健太郎、JO1など国内外の研究者・経営者・アーティストなど各界の第一人者へにインタビュー。そこから見えてくる未来から、今を生きる私たちにとっての「希望」を描き出す。 アジアツアーを完走し、25年にはワールドツアーに挑戦するグローバルボーイズグループJO1。「Go to the TOP」を掲げる11人が、世界の頂点に立つための次のステップとは。 JO1は2025年、念願のワールドツアーに挑戦する。「Go to the TOP」を掲げ、日本から世界の頂点を目指してきた彼ら。今回インタビューしたリーダーの與那城奨、メインボーカルの河野純喜を含む11人組で、19年に放送されたオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN」(TBS系列)で結成された。 吉本興業ホールディングスが韓国のエンターテインメント企業CJ ENMと設立した合弁会社「LAPONE ENTERTAINMENT」の所属第1弾アーティストで、20年3月にデビュー。コロナ禍の苦しい時期を乗り越え、ようやく“TOP”に手をかけた。 「僕たちのデビュー後、日本でオーディション番組ブームが起こったと思います。JO1は生き残っていかないといけない立場。そこで最近強みになってきたのがライブです」(與那城) 世界を目指して結成されたものの、結成から1年、初めてのライブはオンライン開催。その後も、23年まで観客の声出しができない公演が続いた。 23年には、ようやく本格的にライブシーンが復活。アリーナツアーに加えてジャカルタ・バンコク・台北・上海をまわるアジアツアーも完走し、初の単独ドーム公演も実現。4カ月にわたる一連のツアー全19公演で観客の楽しませ方を身につけ、延べ20万人のファンを魅了した。 続く24年は、與那城が「アウェイ(ファン以外の観客の前)での戦い方を学びました」と振り返るように、大型フェスに引っ張りだこ。「SUMMER SONIC」「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」といった国内の型フェスに初参加したほか、海外では香港とドイツでKカルチャーフェス「KCON」にも出演。培ったライブパフォーマンス力で、さらに多くのファンを獲得する一年となった。 「野外フェスや海外イベントは“アウェイ”だからこそ、『かましてやる』という闘争心が湧きます。24年はプレッシャーをエネルギーに変えながら、グループの新しい見せ方やお客さんの盛り上げ方を学びました」(與那城) これらの経験は、25年2月から始まる初のワールドツアーへの道しるべとなった。LA、NYを含む世界6都市を巡るツアーで、ライブプロモーター最大手「Live Nation」の日本法人と、日本人アーティスト初のグローバル包括契約を締結した。河野が「25年、僕たちは日本では見られないかもしれません」と冗談めかして笑うほど、グローバルでの挑戦が本格始動する。