スイス、777全機に“サメ肌”フィルム 空気抵抗減で燃費改善
スイス インターナショナルエアラインズ(SWR/LX)は、燃費を改善するフィルム「AeroSHARK(エアロシャーク)」を長距離機材のボーイング777-300ER型機全機に導入した。サメの肌をモチーフにしたフィルムで、飛行中の空気抵抗減少させることで燃費を改善し、CO2(二酸化炭素)削減につなげる。 【写真】AeroSHARKの貼り付け作業 AeroSHARKは50マイクロメートル(1000分の50ミリ)の「リブレット」を備えた特殊フィルムで、気流の方向に合わせてリブレットを配置することで、サメの皮膚を再現。機体胴体とエンジンナセルに装着し、飛行中の空気抵抗を約1%減少させる。ルフトハンザ ドイツ航空(DLH/LH)を中核とするルフトハンザ・グループの整備会社ルフトハンザ・テクニークと、化学薬品・塗料メーカーの独BASFの2社が共同開発した。 スイスは現時点で、AeroSHARKを777のみに導入している。同社の777-300ERは12機あり、5月初旬に12機目(登録記号HB-JNF)にフィルムを装着。1機目(HB-JNH)は2022年10月に導入しており、約1年半で12機への導入を完了した。2023年は燃料を2200トン以上削減でき、約7100トンのCO2排出削減にもつながった。 同社によると、他機材への拡張も検討するという。
Yusuke KOHASE