会社員→フリーランスへ。ミニマリストかぜのたみが自分軸で自由に働けるようになったきっかけは?
仕事がつらいと思っても、急に辞められるわけではなく、暮らしているなかでモヤモヤした思いがあっても、なにが原因なのかがわからないーー。 多かれ少なかれ、そんな思いは誰のなかにもあるもの。『低コスト生活 がんばって働いている訳じゃないのに、なぜか余裕ある人がやっていること。』(かぜのたみ 著、 朝日新聞出版)の著者も、数年前までは同じ気持ちだったようです(現在も“精進中の身”なのだとか)。 はじめまして、かぜのたみと申します。 現在、月7万円(家賃込み)で小さく生活しながら、ネットの片隅で「暮らしと自分をととのえる」をテーマにした「かぜたみラジオ」という音声を、YouTubeでたまに配信しつつ暮らしています。(「はじめに」より) もともと会社員をしていたものの、自分に合わない環境に身を置き続けるうちに心身の調子を崩してしまうことに。 それをきっかけとして自分に合った働き方や生活を模索するようになり、やがて自然に、少しのものとお金で暮らす生活スタイルになったのだといいます。 この本では、お金の使い方や管理方法、衣食住のあれこれ、日々の習慣や考え方まで、私がありとあらゆる試行錯誤を繰り返して「自分で自分を気に入っている状態」を追求した結果としての、低コストライフのメソッドをご紹介します。(「はじめに」より) 当然ながら主軸となっているのは、タイトルにある「低コスト生活」。とはいえ日々の暮らしに関する内容であるだけに、当然のことながら仕事にまつわる考え方も紹介されています。 そこできょうは、「働く」ことに関するトピックスを抜き出してみることにしましょう。 低コスト生活 がんばって働いている訳じゃないのに、なぜか余裕ある人がやっていること。 [ かぜのたみ ] 1,540 Amazonで見る 1,540 楽天で見る
仕事×趣味×日常の配合を探る
会社員とフリーランス、タイプの異なるふたつの働き方を経験してきた著者は、それぞれについて感じたことがあるそうです。 フリーランスは明確な拘束時間がないため、自由時間が多そうに見えますが、私の体感だと「無限にやり続けられる」感覚がある上、仕事も会社のように定期的に受注できる訳ではないので、暇なときと忙しいときの波がどうしても出てきてしまいます。 一方で会社員は、拘束時間は長いものの、フリーランスと比較すると実際に自分が手を動かしている時間はわずかだったりして、時間がダラダラ過ぎていく感じがしました。 上司や同僚との密な人間関係もこなす必要があり、「名もなき仕事」のようなことが多いという体感です。(94ページより) 「会社員かフリーランスか」ということについては、とかく対立軸を前提に考えられがち。 しかし暮らしを考えるうえでは、保証的なことを除けば、「雇われているか否か」ではなく、「自分の性質」と「働き方」の相性のほうが重要ではないかというのです。 実際、著者もさまざまな働き方を経験するなかで、「生産性や効率性を第一優先にすると、働くことが嫌になったり疲れたりしやすい」ということがわかってきたそう。 また、息抜きとして趣味を活用しようとも考えたこともあるようですが、結果的には「仕事から離れるための趣味」のようになり、いいバランスを保つことができなかったそうです。 ですが「仕事」と「趣味」に加えて、自分が戻って来られる「日常」の存在を濃いめに意識してみると、仕事vs.趣味のように分断されることなく、普段の過ごし方を一続きに上手く繋げることができるようになりました。(95ページより) 「仕事」「趣味」「日常」のバランスに正解はありません。だからこそ、試行錯誤しながら自分に見合ったスタイルを探すことが大切なのでしょう。(93ページより)