5区で逆転、青山学院大は誰が出てきても20キロを走れるチーム…早大ОB武井隆次さんが解説
第101回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝=読売新聞社共催)は2日、往路が行われ、総合連覇を狙う青山学院大が5時間20分1秒で、2年連続7度目の往路優勝を果たした。読売新聞オンラインでは、早稲田大学時代に4年連続区間賞を獲得し、総合優勝も経験した箱根路のレジェンド、武井隆次さん(53)のライブ解説でレースを詳報する。(デジタル編集部) 【表】各校の復路のスタート時刻
中央大、粘って大健闘
4区まで独走していた中央大は、5区であっさりと青山学院大にトップを明け渡した。園木大斗(4年)は山登りに入って苦しそうな走りになったが、小田原中継所でたすきを受けた序盤にはハイペースで飛ばしていた。監督からレースプランについて何か指示はなかったのだろうか。
ただ、4区までの貯金をもらっていた園木は、それ以上の後続に逆転されることなく2位をキープした。区間新記録の青山学院大、若林宏樹(4年)を追って1分47秒差でのゴールは大健闘だ。
青山学院大はいつものごとくというか、スロースタート(1区10位)だったが、2区以降、走るべき人がしっかり仕事をした。誰が出てきても20キロを走れるチームで、距離が伸びると良くなる選手が多い。20キロの長丁場を状況に応じてどう走るかということに関して、個々の選手の理解力が高い。
逆転を狙う駒大は佐藤圭太の起用に注目
往路の結果を見れば、青山学院大の復路は安泰と言えそうだ。優勝争いを引っ張りそうな「3強」と前評判の高かった国学院大、駒沢大が3分以内ぐらいの差で終わっていれば、まだまだ希望が持てるところだが、それ以外の学校にとっては青山学院大との選手層を比較すれば厳しい差だと言わざるを得ない。
国学院大と駒沢大は2区で平林清澄(4年)と篠原倖太朗(4年)が前半こそ、集団の中で周囲の選手をうまく使って走っていたが、後半の難所の坂で、勢いに変えることができなかった。2人の競り合いを予想していたのだが予想外の結果となった。他校のエースがハイレベルの争いを演じ、区間新記録の1時間5分台が3人。5分台を出しても区間賞をもらえないとは厳しい。