5区で逆転、青山学院大は誰が出てきても20キロを走れるチーム…早大ОB武井隆次さんが解説
今季ここまで絶好調だった国学院大は青山学院大と5分以上の差がつき、駅伝3冠に向けて「黄信号」がともった。駒沢大については、5区で期待された山川拓馬(3年)も本来の調子ではなかった。青山学院大とは3分強の差だが、故障で出雲と全日本を欠場した佐藤圭汰(3年)の起用が注目だ。当日変更で7区投入か、もしくは出ないか、どちらかだろう。
3位の早稲田大は3区の1年生が好走でつなぎ、5区山登りで区間2位と頑張ったが、2区のエース、山口智規(3年)の区間12位が惜しまれた。復路での上位キープのカギは、伝統的に選手がいないと言われている復路の6区山下りをどう乗り切るかだろう。
シード圏内を見れば、予選会トップの立教大が山登りで順位を上げて8位、当日になって複数の主力選手が変更される“アクシデント”にも関わらず、ひとけた順位の9位で終えた東洋大の健闘が目立った。
たけい・りゅうじ 1971年生まれ。東京・国学院久我山高で高校初の5000メートル13分台をマーク。早大時代は箱根駅伝で4年連続区間賞(1区、1区、7区、4区)、うち3度が区間新記録で、同期の花田勝彦、櫛部静二と並び「三羽がらす」と呼ばれた。卒業後はエスビー食品で2002年びわ湖毎日マラソンを2時間8分35秒で優勝。02年アジア大会男子マラソン銅メダル。引退後はエスビー食品のコーチ、監督を歴任。現在は「したまちアスリートクラブ」の監督として小、中学生を中心とした後進ランナーの指導にあたっている。