フルスイングにこだわった門田博光と、阪急の正捕手だった岡村浩二との思い出【張本勲の喝!!】
小さなホームラン打者
1969年巨人対阪急の日本シリーズ第4戦。土井の左足がホームベースを踏んでいるという決定的な写真。捕手が岡村
最近は日本球界で活躍した選手たちの訃報を聞くことが多い。人間は誰しもいつかは死んでいくものだが、やはり亡くなったというニュースを耳にするのは寂しいものだ。特に私よりも若い人が先に逝ってしまうのは残念で、何とも言えない寂しい気持ちになる。 先日は入来智(元近鉄ほか)が交通事故で亡くなった。まだ55歳というからあまりに若過ぎる。王貞治(元巨人)に世界新記録となる756号の本塁打を打たれたことで有名な鈴木康二朗(元ヤクルトほか)は数年前に肺炎のために死去していたという。遺族の意向もあって公表していなかったようだが、70歳だったというから、これもまだ若い。 その中で、今回は今年に入って亡くなった2人の選手についての思い出を書いてみたい。 まずは門田博光(元南海ほか)からだ。糖尿病などを悪化させて闘病生活を続けていることは聞いていた。予定にあった治療に姿を見せないことで警察が自宅を訪ねた際、亡くなっているのが発見されたという。それが1月23日のことで、74歳だった。孤独死のようなもので、寂しい最期に胸が痛む。 門田は1970年に南海に入団してきた。私は・・・
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週刊ベースボール