「冷蔵庫」を閉め忘れ、朝気づいたときには開けっ放しに…!「12時間」で電気代はどれぐらい無駄になる?
冷蔵庫の扉を閉めたつもりになっていたのに、開いたままになっていて焦った……という経験がある方もいるかもしれません。 経済産業省資源エネルギー庁によると、冷蔵庫の消費電力は、家庭の使用電力の12%~15%を占めており、電気代への影響が気になります。 今回は、冷蔵庫が半日開けっ放しになっていた場合、電気代はいくら無駄になってしまうのかを調べました。
冷蔵庫の消費電力量と電気代
冷蔵庫にはさまざまなサイズやタイプがあり、それぞれ消費電力量が異なります。表1に各タイプの冷蔵庫の消費電力量と、通常の使い方をした場合の電気代をまとめました。
※筆者作成 ※電気代単価は、31円/キロワットアワーで計算 冷蔵庫は、冷媒を圧縮して放熱し、断熱膨張させて庫内の温度を下げています。こうした冷却機能を担うのは、温度を下げ、保つために冷媒を圧縮するコンプレッサーや、冷気を庫内に送るファンといった部品です。 冷蔵庫を開けっ放しにした場合、庫内温度を下げるために冷却機能が作動し続けることになります。その場合の電気代は、1~2人向きの小型冷蔵庫(電動機と電熱装置の定格消費電力合計が215ワットの場合)で1時間あたり約6.7円です。 また、4人以上向きの大型冷蔵庫(電動機と電熱装置の定格消費電力合計が301ワットの場合)で約9.3円です。12時間開けっ放しにした場合は、それぞれ約80円、112円となります。
元の温度に戻るまで何時間かかる?
冷蔵庫は、電源が入っていない状態から全体が冷えるまでに、およそ4~5時間かかるといわれています。気温が高い時期は、全体が冷えるまでに半日、長いときには1日必要なこともあるでしょう。 その間、冷蔵庫は庫内の温度を下げるためにフル稼働となり、電気代もその分かさむことになります。開けっ放しにしてしまったときは、できる限り扉を開けずに冷えるまで待ちましょう。
電気代以外の問題点
冷蔵庫が開けっ放しになっていた場合、電気代に加えてさまざまな影響があります。とくに気温が高い時期では、庫内の温度が上がることで食材が傷む可能性が高くなるため、注意が必要です。 ◆食材が傷む 冷蔵庫の扉が開いたままの状態が続くと、庫内の温度は上昇し、食材は傷みます。 開けっ放しになっていた時間の長さにもよりますが、食中毒などの健康被害を避けるためには、必要に応じて食材を廃棄しなければならず、無駄になってしまいます。 ◆結露が生じる 外気が中に入って結露し、庫内に水滴や霜がつくことがあります。長時間開けっ放しになっていると、庫内が水浸しになったり、食材に水がついたことで廃棄せざるを得なくなったりするでしょう。 またカビの原因にもなるほか、冷却効果が落ちたりコンプレッサーが故障する一因にもなったりするなど、さまざまな悪影響が考えられます。もし開けっ放しにした場合は、気づいた時点ですぐに水滴や霜をふき取りましょう。