職員の本音で業務の舞台裏を紹介…大阪・寝屋川市が動画の配信開始、味気無さを払拭
大阪府寝屋川市は、公式動画チャンネルを刷新し、市職員の本音や業務の舞台裏を見せる「ネヤガワのウラガワ」(通称ネヤウラ)として、動画サイト「ユーチューブ」で配信を始めた。月2回の定期配信で、職員による座談会やイベント紹介などをアップし、視聴者を楽しませる工夫を凝らすとともに、市民出演者も募っている。(中山亨一)
同市は2010年にユーチューブに公式チャンネルを開設。成人式などの年中行事や市の施策の紹介などを配信してきた。成人式や夏祭りなどは再生回数が1000回以上と多いが、行事の映像にテロップを付けただけの味気ないもので、市内部では「あまり興味を持つ人がいないのでは」との声があったという。
そこで、市内外の人に親しんでもらい、市役所との距離を縮めてもらおうと、10月に内容を衣替えした。
取材、撮影、編集は全て広報担当の企画三課の13人が担う。課長を除く12人が順番にディレクターとなり、企画から考えていく。長さも10分程度に統一して、動画公開も不定期から第2、第4金曜に固定した。
1回目の企画は「職員座談会」。同課の職員5人がざっくばらんに話をするだけだが、1900回超再生された。市内の難読地名の話では、女性職員が「 点野しめの 」を「てんの」と読んだという失敗談や、ディベートが行われる採用試験の話題などで盛り上がっていた。
5回目は11月にあったイルミネーションイベント「月見とランタンの夕べ」を紹介した。昨年は映像にテロップとBGMのみだったが、今年は同課員2人が司会を務めるロケ企画に変更し、訪れた市民らに取材して、ライブ感を出した。
各回とも視聴者からのコメント欄を開放しており、「(職員の)皆さんどこの出身なんですか?」「今後も期待しています」といった感想が寄せられている。
5回目のディレクターを担当した橋本唯さん(34)は「大変だが、一から企画を考えて、動画を生み出していくことはやりがいを感じる」と話す。
現在の再生回数は1000回を超える程度だが、今後は動画1本につき1万回を目標にしている。出演を希望する市民を市のウェブサイトで募っている。問い合わせは同課(072・813・1146)へ。