「年収1000万円以上」は「高収入」「お金持ち」というイメージがありますが、実際に「お金持ち」なのですか?
「年収1000万円以上」と聞くと「高収入」「お金持ち」などというイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか。年収が高ければ、その分を貯蓄や投資に回しやすくなりますが、高収入の人が必ずしも十分な貯蓄をしているとはかぎりません。 本記事では、年収1000万円以上の人々の貯蓄実態と、高収入の人であっても貯蓄が増えない理由についても解説していきます。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる?
年収1000万円超の給与所得者や世帯年収1000万円以上の世帯の割合は?
国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の平均年収は約458万円です。同調査によると、給与年収1000万円超である給与所得者の構成割合は全体の5.4%で、対象者を男性のみに絞ると8.4%、女性のみに絞ると1.5%となっています。この結果から、年収1000万円超を目指すのは難しいといえるでしょう。 また、厚生労働省の「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」の「所得の分布状況」によると、世帯年収1000万円以上の世帯の割合は下記のとおりです。 ・1000~1100万円:2.6% ・1100~1200万円:2.3% ・1200~1300万円:1.8% ・1300~1400万円:1.0% ・1400~1500万円:0.8% ・1500~1600万円:0.7% ・1600~1700万円:0.3% ・1700~1800万円:0.3% ・1800~1900万円:0.3% ・1900~2000万円:0.2% ・2000万円以上:1.3% 世帯年収1000万円以上の世帯は全体の11.6%で、給与所得者のうち1000万円超を稼ぐ人の割合(全体の5.4%)よりも高くなっています。
世帯年収1000万円超の世帯の「貯蓄額」「負債額」「純貯蓄額」は?
「年収が高いほど、貯蓄も多くなるのではないか」と思われますが、世帯年収1000万円以上の世帯の貯蓄額、負債額、純貯蓄額はどうなっているのでしょうか。総務省統計局「家計調査 貯蓄・負債編 二人以上世帯 詳細結果表」第8-2表(年間収入階級別貯蓄及び負債の1世帯当たり現在高・二人以上世帯)によると、次のとおりです。