「人殺しになってからじゃ遅いのよ!?」免許返納を渋る80代父。「 上限年齢を設けるべき!」と迫る妻。田舎の生活の足である車を手放すという難題に答えはあるのか?
2019年豊島区池袋で乗用車が暴走し、松永真菜さん(31)と娘の莉子ちゃん(3)が死亡したほか、9人が重軽傷を負った事故で車を運転していた飯塚幸三受刑者が老衰のため死亡した。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。 「当初は車の不良を訴えていましたがのちにブレーキとアクセルの踏み間違えを認め、さらには被害者の夫への面会で高齢者の免許返納を訴えて欲しいなどと話したとされています」。 この事故が免許返納への認識を新たにさせたことは間違いないだろう。 「2人の命が奪われると言う本当に痛ましい事故。交通事故は誰も幸せにしない。そのことを強く感じさせるものでした。免許返納が急増したとも言われていますね。あれから5年。免許の返納はまだ義務化されていません。一律返納を訴える声の一方、田舎では車がないと生活することができないと反対の声もある。ただこんなことを言っている間にもブレーキとアクセルの踏み間違いをはじめとした高齢者の事故は起き続けています。何か対策を講じる必要があると強く思いますね」。 今回お話を聞いたのは父に免許返納を迫っているある男性の証言だ。 ------------------------------------------------------------------------------------------------
冨山茂二さん(仮名・54歳)の雪深い地方の生まれだ。実家には、85歳の父と79歳の母が暮らしている。そのうち面倒を見に帰らねばと思っているところだという。 「田舎なので親の面倒を子が見るのが当たり前と言う風習が今も根深くあります。口には出しませんが2人ともそう思っているんじゃないですかね…。僕自身は都内に暮らしていて、妻と子供が3人。まだ下の子は中学生なので、すぐに帰るわけにもいかず…頭を抱えているところです」。 特に気になるのが車の運転だ。 「人身事故には至っていませんが、すでに2回ずつぶつける、擦るという事故を起こしています。その事故の話も当初は黙っていたんです。夏に家族で帰省した際に、車が買い替えられていて…。問い詰めたら、擦ったと。その後、どんな状況だったかを確認したら、1度はガードレール。もう1度はスーパーの駐車場で駐車する際にぶつけたとのことでした。目の前が真っ暗になりました」。 その話を聞いた妻は強く、免許返納を訴えたと話す。 「妻の実家はすでに彼女がかなりの圧をかけて、両親から半ば強引に免許を奪ったんです。ご両親も当初こそ、いろいろ文句を言っていましたが、妻が生協の活用や通販のやり方を根気よく教えたこともあり、今では何の不自由なく生活していると聞いています。妻が帰省する回数も増えましたし、結果的には良かったという話になっています。そんなこともあって妻はこれに関してはかなり強気で…」。
【関連記事】
- 【続きはこちら】「俺の駐車に不安があるっていうのか?」怒鳴り散らす父を見て免許剥奪を決意。両親が最後に首を縦に振ったその理由とは…?その全真相を追う
- 「 一生続くとか無理…」ハイスペ夫が初夜に豹変。新婚妻を悩ませる決定的な性癖の違い。「 別れたいって言うのはワガママですか?」
- 「子持ち様よ!仕事場に子を連れて来んな…」育休社員が赤子を連れて来社。「可愛い」と言わなきゃ冷める空気感に絶望…。不妊治療を諦めた40代の苦しすぎる胸の内
- 「払えない…」上がり続ける修繕費に愕然。「こんなことなら前の方が…」漏れる本音が切実すぎる。夢のタワマンの悲惨な現実。
- 斎藤兵庫県知事がリベンジ再選!で見えた3つの「地獄」。私たちはSNSから何を得て、どう判断すればよいのか