“もう一つのさっぽろ雪まつり” 国際雪像コンクールとは?
【北海道・札幌】2月5日に開幕した北海道最大のイベント「第66回さっぽろ雪まつり」(11日閉幕)。今年は大通会場・すすきの会場・つどーむ会場の3会場合わせて大小207基の雪像が制作され、多くの観光客で賑わっています。 中でも注目はやはり大雪像。「雪のスター・ウォーズ」(大通会場4丁目)、「台湾 行天宮」(同5丁目)、「春日大社・中門」(同8丁目)など、歴史的建造物や映画キャラクターなどが製作されました。 そしてもう一つ、毎年注目されているのが大通会場11丁目で開催される「国際雪像コンクール」です。
「雪像作りは意外に暑い」
今年で42回目を迎えるこのコンクールは、雪まつり期間中も制作期間に当てられ(2月4日~7日)、制作風景が見られるのも魅力の一つ。今回は、昨年の優勝チームの大田広域市(韓国)の他、オーストラリア、フィンランド、ハワイ、インドネシア、イタリア、マレーシア、ニュージーランド、ポーランド、ポートランド市(アメリカ)、シンガポール、タイという12チームが参加しています。 その中で、最多出場回数を誇るのがオーストラリアチーム(34回目の出場)。北海道の英会話教室の先生3人組で結成されたチームが制作しているのは、オーストラリアならではのコアラとサーフィンを組み合わせた「Surf, Sun, Sand And A Touch Of Silliness(サーフィン、日差し、砂浜とほんの少しの悪戯)」という小雪像です。 「私は今年初めて参加しましたが、雪像作りは意外に暑くてびっくりしています。オーストラリアは今が夏で、札幌とは30度の気温差があります。コアラは世界中で人気がありますし、サーフィンをしているというのはオーストラリアっぽいなと思って、このテーマにしました」と語るのは、メンバーのシャンテール・シルヴァさん。カリサ・ウェランさん、エリナ・オノさんとのチーム名は「Happy Little Vegemites(ハッピー・リトル・ベジマイツ)」です。「ベジマイト」とはオーストラリアの国民食ともいわれている、酵母エキスから作られたペースト状の食べ物。ここにもオーストラリアらしさが感じられます。 シルヴァさんは「いろいろな観光客の方に話しかけてもらえるのも嬉しいです。今の仕上がりは70%くらい(6日現在)ですね。せっかくなので優勝目指して頑張ります」と、コンクールの優勝への想いを語ってくれました。 「国際雪像コンクール」は、8日に審査会・表彰式が行われます。 (ライター・橋場了吾) ※審査の結果、優勝はタイ・チームの「至るところに姿を現す三輪タクシートゥクトゥク」、2位はフィンランド・チームの「憧れ」でした。 ・第42回国際雪像コンクール