浦和学院vs九州国際大付 カギは「左」 センバツ準々決勝見どころ
第94回選抜高校野球大会は、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で紫紺の優勝旗をかけた熱戦が佳境を迎えている。第9日の28日は準々決勝4試合が行われる予定。各試合の見どころを紹介する。(時間は試合開始予定) 【全試合あります! 球児の熱い戦いを号外で】 ◇浦和学院(埼玉)vs九州国際大付(福岡)=8時半 ともにエース左腕と左打者が好調で、先発登板すれば「左対左」が焦点だ。浦和学院は宮城が2試合に先発し計16回で23奪三振、無失点。要所は鋭いスライダーで三振に切って取る。目先を変えて速球派右腕・金田の先発もあり得る。本塁打を放った3番・金田と5番・高山ら中軸3人が左の打線は2試合連続2桁安打と猛威を振るった。九州国際大付は技巧派の香西が2試合連続完投。直球は120キロ台ながら緩急と制球力が抜群で2回戦は強力な広陵打線を相手に1失点完投した。攻撃は1番・黒田が2回戦で4打点と勝負強く、「2年生四天王」の4番・佐倉も2回戦で3安打。いずれも左の2人が打線の命運を握る。 ◇近江(滋賀)vs金光大阪=11時 昨秋の近畿大会準々決勝では金光大阪が勝利したが、エース右腕の山田が復帰し打力で上回る近江が優位か。2試合連続完投の山田は球威があり、本調子なら容易に打ち崩せない。昨秋は右肘故障で登板がなく連戦に不安は残るものの、2回戦の球数が87球と少なかったのは好材料だ。打線は2回戦で9番・清谷が3打点を挙げるなど切れ目がない。同じく2試合連続完投の金光大阪の右腕・古川はカーブなどの変化球を操り要所を締める。2回戦は延長十三回で160球を投げたが26日が雨天順延で「恵みの雨」となった。攻撃は立ち上がりが不安定な山田に序盤からしかけ、2回戦で3安打の4番・岸本に好機で回したい。 ◇国学院久我山(東京)vs星稜(石川)=13時半 機動力が武器の両チームだが、実績で勝る星稜が一枚上手か。1回戦は延長十一回2死一、三塁から走者が動いて悪送球を誘い、勝ち越した。2回戦で4安打を放った1番の俊足・永井が塁上で重圧をかける形が理想だ。投げては2試合連続で先発のエース右腕・マーガードが安定。救援の2投手も登板を経験済みで、先手を取れば優位に立つ。国学院久我山は2回戦で4番・下川辺のセーフティースクイズや3者連続バントで得点するなどバントに絶対の自信を持つ。2試合連続で一回に得点しており、序盤から相手バッテリーを揺さぶりたい。2回戦で温存できたエース右腕・成田ら投手陣が粘って競り合いになれば勝機がある。 ◇市和歌山vs大阪桐蔭=16時 大阪桐蔭が投打で上回る。1回戦の鳴門(徳島)戦は、8安打のうち5本が二塁打と看板の長打力を示して3―1と快勝した。投手陣は右腕の川原が1失点完投。2回戦が不戦勝となり、「2年生四天王」の一角で昨秋の公式戦の防御率0・78を誇る左腕・前田ら投手陣に疲れの心配はない。市和歌山は2回戦で141球完投したエース右腕・米田の2日連続先発が濃厚。1回戦で花巻東(岩手)の「2年生四天王」の佐々木を4打数無安打2三振に抑え、2回戦では9安打を浴びながらも変化球を駆使して1失点に抑えた。球威と投球術で粘れるか。打線は2試合で8打数6安打と好調の4番・寺田の前に走者を出したい。 ◇全31試合をライブ中継 公式サイト「センバツLIVE!」(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2022)では大会期間中、全31試合を動画中継します。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/hsb_spring/)でも展開します。