全国高校ラグビー決勝…東海大大阪仰星、SO吉田が奮闘も及ばず
ラグビー・全国高校大会最終日(7日・大阪花園)――決勝が行われ、前回優勝の桐蔭学園(神奈川)が、東海大大阪仰星(大阪第2)に快勝し、5度目の優勝を飾った。桐蔭学園の2連覇は2019、20年度大会に続く2度目。後半、FW、BKともに本領を発揮し、4連続トライで一気に突き放した。東海大大阪仰星は終盤の追い上げも届かず、3大会ぶり7度目の優勝はならなかった。
東海大大阪仰星のSO吉田は、決勝の舞台でもらしさを見せた。 後半開始早々、ゴールラインまで約10メートルでペナルティーキックを得た。「隙はずっと見ている。(トライの可能性が)一番高かった」と素早くプレーを再開。2人のタックルをかわしてインゴールに飛び込み、チーム初トライを挙げた。
中学時代はWTB。高校入学当初、縦に仕掛けられる素質を湯浅監督に見いだされ、未経験のSOに転向した。今大会は準決勝でラインアウトのクイックスローを自ら呼び込んでトライ。チームが目指す、相手の隙を突く戦い方を体現してきた。 Aシードの分厚い壁は破れなかったが、試合終盤には吉田のパスから2トライを奪った。吉田は「基礎の部分で相手がはるかに上回っていた」と潔く完敗を認め、「チームとして戦い抜けたことが財産」と言い切った。(松本慎平)
東海大大阪仰星・湯浅監督
「相手の防御力は高く、スペースにボールを運ぶだけでは突破できない。ゲインラインで押し込むところがちょっと足りなかった。完敗です」