晩秋だが台風襲来はある!10月も統計上ではまだ台風シーズン 過去には11月に台風上陸や竜巻被害の発生も
季節外れの上陸台風 平成2年台風28号(1990年11月30日)
1990年(平成2年)11月30日14時頃、台風28号が和歌山県白浜町の南に上陸し、本州を縦断。台風の上陸日時としては、記録が残っている1951年(昭和26年)以降で最も遅い。 台風は上陸して間もなく、温帯低気圧に変わった。しかし、この台風の影響によって広範囲で大雨や暴風となり、全国で死者・行方不明者4人、家屋全半壊160棟以上の被害が発生。 台風の場合、気象庁からの警報や最新の台風情報などに基づいて、避難計画を立てることが重要だ。特に河川の近くに住んでいる場合や、土砂災害の危険がある地域では、自治体からの避難指示を迅速に受け入れ、家族や近隣住民との連携を図ることも大切になってくる。
台風は12月も発生 フィリピンに甚大な被害
11月に台風が発生するというのは、季節的に遅いイメージがあるかもしれないが、実は12月を含む冬季にも台風が発生し、それは特に珍しいことではない。12月の台風発生数(1991年から2020年の30年平均)は1.0個だ。日本への上陸はないものの、フィリピンでは12月も台風による甚大な被害に見舞われている。 2017年12月22日から24日にかけて、フィリピン南部ミンダナオ島付近を台風27号が通過。大雨によって各地で洪水や地滑りが発生。死者は200人を超え、140人以上が行方不明となった。特にミンダナオ島にあるサンボアンガ半島の多くの地域で電気や通信網が寸断され、一時孤立状態となった。 その4年後、2021年(令和3年)12月16日から17日にかけて、台風22号がフィリピンの中南部地域を襲った。このため、大雨によりフィリピンの中部や南部を中心に洪水や地滑りが発生した。 この台風による大雨や洪水、強風の被害は複数の島々の広範囲に及び、その全容が判明したのは被災から数週間後のことであった。 400人以上が亡くなり、13万人以上が避難生活を余儀なくされた。家屋の被害は200万棟近くにのぼり、電気や水道、通信などのライフライン、学校や病院などの公共施設、空港や港、農地など甚大な被害を受けた。