「張本人と思えぬ軽さ」岸田文雄氏“総理大臣だったおじさん”化で演説大盛り上げ! 笑顔全開に透ける“思惑通り”の情勢
「は~い。みなさんこんにちは。えー、ご紹介いただきました、2週間ほど前までは日本国の内閣総理大臣でありました岸田文雄でございます」 【写真あり】まるでタレント“手を振り返す”岸田文雄前首相 今、インターネット上にアップされている、岸田前首相の街頭応援演説の冒頭部分の動画が話題になっている。 10月15日にスタートした衆院選(10月27日投開票)では、自民党の幹部らが、全国の候補者の応援に飛びまわっている。 岸田氏も10月15日、小島敏文氏(広島5区)を皮切りに、翌16日は松野博一氏(千葉3区)、葉梨康弘氏(茨城3区)ら“岸田内閣”を支えた面々を中心に立て続けに応援に駆けつけた。17日にも三谷英弘氏(神奈川8区)らの演説現場へ出向き、3日で全国10選挙区以上を行脚している状況だ。 冒頭の動画は、16日の村井英樹氏の応援演説のときのもののようだ。政治担当記者がこう話す。 「ほがらかな笑みを浮かべながら『は~い、皆さんこんにちは』と聴衆に呼び掛ける岸田氏は、まるで首相時代の憑き物が落ちたかのようです。そして、『2週間ほど前までは日本国の内閣総理大臣でありました岸田文雄でございます』と畳みかけるのが定番になっているようです。演説は冒頭のつかみで、すべてが決まると言っていいくらい重要ですが、岸田さんのつかみはバッチリのようですね」 まるで“総理大臣だったおじさん”とでも言うべき、ゆる~い雰囲気の岸田氏の様変わりようを観た有権者からは、X上では意外にポジティブな意見が見られている。 《世界で評価される男の可愛い冗談です》 《これはキッシーの鉄板ネタになるな》 《世界を相手に大立ち回りした張本人とは思えぬ軽さである。》 なかには、こんな的を射た指摘も。 《これ冗談なのかな?客観的事実を明るく言ってるだけじゃ》 前出の記者が続ける。 「冗談とかネタとかと言うほどでもないような気がしますが……。ただ、自民党支持者から見れば、首相時代にやれ『増税メガネ』などと揶揄され、猛批判を浴びた岸田氏に対して『お疲れ様』的な労いの意味での好意的な反応なのではないかと思います」 公示から3日で早くも、各社による情勢調査の結果が聞こえてきている。自民党と公明党の与党が過半数を維持できるかどうかの状況のようだが……。 「東京都内の30の選挙区では、大半が自民党あるいは自民党系候補が優勢と見られています。苦戦が予想されているのは、参議院から鞍替えした丸川珠代氏(東京9区)や非公認となり、無所属で出馬する下村博文氏(東京11区)など、“裏金議員”がほとんどです。 総選挙のため、自ら首相の座を明け渡し、総裁選では“裏金議員”が支援した高市早苗氏ではなく、石破茂首相の勝利を導く、キングメーカーぶりを発揮。今回の総選挙では、政権維持を見据えながら“国民選抜”的に問題議員をふるいにかけるような様相です。 まさに岸田氏が首相退任時に描いた“絵”のとおりの状況になっているのではないでしょうか」(同前) 声色の軽さに“本音”が出てしまっているのかも。