「セックスレス」と「妻の不倫」、離婚の原因で多いのは…「家庭内別居」の38歳男性会社員の実体験
「3年間セックスレス」の38歳男性会社員のケース
法律上、不倫はどのような扱いなのかというと、離婚の原因として認められており(民法770条)、夫に与えた精神的苦痛の対価として慰謝料を支払わなければなりません(民法709条)。しかし、いずれのドラマも妻が慰謝料を支払った形跡はありません。不倫という罪に罰が科せられないと、不倫が美化されることが懸念されます。 夫婦がセックスレスなら夫も相応に悪いから、妻は慰謝料を払わなくてもいいのでしょうか。筆者は行政書士、ファイナンシャルプランナーとして日夜夫婦の悩み相談にのっていますが、今回の相談者・光輝さん(仮名・38歳・会社員)は結婚7年目で子どもはいません。しかし、妻(32歳・会社員)と3年間、セックスレスの状態でした。さらにスキンシップだけでなくコミュニケーションも少なくなってしまい、妻との関係に悩んでいました。現実の世界は漫画やドラマの世界と同じなのかーー順番に解説しましょう。 なお、本人が特定されないように実例から大幅に変更しています。また夫婦の年齢やセックスレスの原因、不倫の証拠や離婚の経緯などは各々のケースで異なるのであくまで参考程度に考えてください。
伸ばした足が妻の腰にあたり、激怒される
まず光輝さんは「最初のうち、結婚したら(セックスを)するのは当然って思っていました。夫婦なんだから」と語ります。しかし、「疲れているから」「そんな気分じゃない」「生理だから」という理由で妻に断られる回数が次第に増えていきました。妻が眠っているにもかかわらず、起こして行為に及ぼうとしたことで機嫌を損ねたこともあったそう。 そんななか決定的な出来事が起こります。妻と一緒にダブルのベッドにいるとき、布団をかけていたので見えなかったのでしょうか。光輝さんの伸ばした足が妻の腰に当たってしまい……妻は「レイプするつもりなの? 信じられない!」と激怒。 筆者は「セックスを強要されたと思ったのでは?」と指摘。光輝さんはうなずきますが、妻はベッドから一目散に逃げていったそう。その日以降、夫婦の営みは完全になくなり、完全にセックスレスの状態に陥りましたが、それだけではありません。それ以外のコミュニケーションも日に日に減っていたようです。