<ここに注目>得点力重視の鳥取城北、三島南・植松がどう抑える 選抜高校野球
◇第2日第2試合 鳥取城北vs三島南 両校ともセンバツ初勝利をかけて戦う。強打の鳥取城北を初出場の三島南投手陣がどう抑え込むかが勝負の分かれ目になりそう。打撃戦なら鳥取城北に分があるだけに、三島南はロースコアの展開に持ち込みたい。 【写真】センバツ応援ポスターに小泉のんさん 山木博之監督が「得点力を重視したい」と語る鳥取城北は、チーム打率こそ3割2分7厘と飛び抜けてはいないが、2020年秋の公式戦7試合で6本塁打と一発も狙える打線。下位にも岸野桂大(3年)ら勝負強い打者が並ぶ。エース右腕の広田周佑(3年)は中継ぎ登板した鳥取大会決勝での乱調が響き防御率5.22と低迷したが、中国大会では安定感を取り戻した。失策数が少ない守備も大崩れはなさそうだ。 三島南は、右横手で緩急が持ち味の植松麟之介(2年)の先発が濃厚。稲木恵介監督も「植松が崩れたら厳しい」と語る通り、20年秋は公式戦のほとんどで先発登板した。1完封を含む2完投とスタミナもあり、同じ2年生の捕手・深瀬涼太のリードが鍵を握りそうだ。打線は出場32校中最下位の打率2割5分4厘、0本塁打と多くの好機は望めそうにないが、チームトップの10打点を挙げた4番・小堂湧貴(3年)の前に走者をためたい。【田中将隆】
鳥取城北、打線の軸は主将・畑中 俊足で長打も
歴代最弱の前評判に加えて県内高校にも練習試合で敗れ、チーム内に「秋は勝ち進めないかもしれない」という空気があった。だが、2020年秋は逆方向への打撃を徹底するなど打線のつながりを意識し、山木博之監督が掲げる「打ち勝つ野球」を実践。1試合平均7・14得点を挙げ、初の2年連続出場を果たした。 打線は主将の畑中未来翔(3年)が軸。俊足で長打も打てる左打者だ。シュアな打撃を見せる太田英之介(同)はつなぐ4番。5番・徳山太一(同)は5割近い打率を残し、三振ゼロとミートのうまさが光る。 1試合平均0・43失策は出場32校中2位と堅守。先発を担う右腕・広田周佑(同)は最速130キロ台中盤の直球にカーブ、カットボールなどを際どいコースに投げ分ける。直球とチェンジアップを同じ腕の振りで投げる技巧派左腕の奥田智哉(同)らも控える。 課題は機動力。20年秋は計7試合で10盗塁と物足りず、殻を破れば攻撃に幅が出てくる。山木監督は「(弱く見られる)山陰のイメージを強打で変えたい」と誓う。【田中将隆】