疲弊したウクライナ軍の精鋭・第47旅団がようやく休息 1年以上連戦、M2補充か
ポクロウシク方面の状況次第では長くは休めない可能性も
4カ月後の今年2月半ば、アウジーウカは守備隊の弾薬が枯渇して陥落した。第47機械化旅団はブラッドレーの機関砲などで守備隊の撤退を支援している。その後、東部の前線は一時的に安定し、第47機械化旅団は4月、旅団全体では9カ月ぶりとなる休息のため前線から離脱する準備をしていた。 ところがその矢先、アウジーウカの北西にある集落オチェレティネの周辺でロシア軍がウクライナ側の防御を突破。第47機械化旅団は引き返してオチェレティネ周辺で再び戦いに身を投じた。ロシア軍が着実に西進し、ポクロウシクまで10km以内に迫るなか、第47機械化旅団は後衛として戦い続けた。 5カ月後の現在までに、第47機械化旅団はアサルト・ブリーチャー数両、エイブラムスの半分近く、ブラッドレー二十数両を失っている。損傷したブラッドレーを前線の整備大隊が懸命な努力で急いで戦闘に復帰させても、完全に動作するブラッドレーは不足してきていたようだ。 第47機械化旅団が長らく先延ばしされていた休息にやっと入り、追加のブラッドレーが米国から船や列車、トレーラーで届くことで、それも変わってくるだろう。もっとも、同旅団が休息や補充のための時間をどれくらいとれるのかは見通せない。ロシア軍はポクロウシクに向けてなお前進しており、市の北方と南方でも少しずつ押し込んでいる。 ロシア軍にどこかの防御線を突破されると、ウクライナ軍の首脳部は第47機械化旅団の所在を尋ねる傾向にある。新たな緊急事態が生じれば、同旅団は休息を切り上げ、再びブラッドレーに乗り込んで東の前線に向かうことを余儀なくされるかもしれない。
David Axe