出光興産と昭和シェル協業事業の会見(全文1)シナジー効果先取り図りたい
協業事業についての概要
司会:それでは冒頭ではございますけれども、私のほうから皆さまのほうにお渡しいたしました、リリース文の内容につきまして概要のほうをご説明させていただきます。その後、当役員に対しまして質問、質疑をさせていただきたいというふうに思っております。よろしくお願いいたします。 それではお手元の資料のほうをご覧いただきたいというふうに思っております。まず1ページ目でございますが、本日5月9日付をもちまして昭和シェル石油株式会社と出光興産株式会社の協働事業の強化、推進に係ります趣意書を本日、締結をさせていただきました。で、アライアンスの目的でございます。アライアンスの目的に関しましては両社を取り巻く環境は非常に厳しゅうございます。この厳しさを増している、特に石油精製、販売の分野において需要の減退を主因といたしました、両社のみならずこれまで共に歩んでまいりました特約店または販売店、運送会社といったステークホルダーの皆さま。そして皆さまの現在、そして将来の経営に対し多大な影響を及ぼすということが懸念されております。 こういったことを認識いたしまして、両社は従前どおり本統合を、早期実現を目指しつつ、本統合が実現するまでの時間を最大限有効に活用し、両社の企業価値をさらに向上させるべくシナジー効果の先取りを図りたいということが目的でございます。 続きまして2ページ目でございます。両社の〓共同化 00:05:11〓、協働事業ということでアライアンスを組まさせていただきますが、アライアンス名はBrighter Energy Allianceということで名称を付けさせていただきました。このことに関しましては後ほど第2部の両社、社長からご説明をさせていただきたいというふうに思っております。 続きましてアライアンスの内容でございます。アライアンスの内容につきましては8点ほどございます。まず1点目でございますが、1点目としましては国内石油事業における統合シナジーの追求ということでございます。ここに書かさせていただいておりますとおり、原油の調達、生産計画または物流における合理化、精製コストの削減。また製造部門の共同調達。こういった種々のことを行いまして、まずシナジーの追求をしてまいりたいということでございます。 このシナジーの目標でございますが、2015年11月の時点で皆さまにご公表させていただきました、5年以内に年間500億円のシナジーを達成するということを目指すということを公表させていただいておりますけれども、その一環といたしまして2017年4月から3年以内に年間250億円のシナジーの創出を目指してまいりたいというふうに考えております。 次に3点目としまして重複分野における事業戦略のすり合わせをさせていただくということでございます。本統合後に両社で重複することになります各事業分野、ここの分野におきまして本統合の実現までの間、できる限り早い段階で事業戦略のすり合わせをしてまいりたいということでございます。次のページをお願いいたします。 4点目としましてアライアンスグループおよび統合新社の戦略検討ということで、これを行ってまいります。両社におきましては中期、長期にわたります経営戦略、事業計画、投資計画、こういったものに関しまして両社のトップが参加いたしまして、戦略トップミーティングというものを設立いたしまして、これを伴って行います。 次に5点目としまして人的融和の推進でございます。ここの部分に関しましてはすでに両社の間で約800名ほどの参加を見ております、ワークショップを行っておりますけれども、本年度中に1500名規模のものにしていこうということでございます。 そして6点目でございますが、お客さま視点での新たなサービスの開発といったところでございます。ここの部分に関しましては特にSS、ガソリンスタンドの分野におきまして、リテール開発タスクチームを立ち上げまして、いつもお世話になっておりますお客さまの利便性、そしてサービスの向上に向けた商品、新サービスの開発に取り組んでまいりたいということでございます。 7点目としましては社会貢献活動のいっそうの推進ということで、両社が長年行っておりました社会貢献活動、ここの部分に関しまして共同で行えるものは協働しながら社会貢献をいっそう進めてまいりたいということでございます。 8点目としまして、低炭素社会実現への取り組み推進、これを進めてまいりたいということでございます。両社は化石燃料を扱う企業でございます。従前より地球環境負荷の低減に取り組んでまいりましたけれども、両社の持っております再生可能エネルギー、このメニューを活用いたしまして、新たな、さまざまな取り組みをやらせていただきたいということでございます。 アライアンスの日程でございますが、アライアンスに関しましては趣意書締結日が本日付でございます。そのあとアライアンスの開始日でございますが、本日から順次開始をさせていただくという予定でございます。今後の見通しにつきましてはまた決まり次第ご案内をさせていただきたいと思います。 そのあと、次のページでございますが、このあとは別添資料でございますので、皆さんご覧になっていただきたいと思いますが、簡単に別添資料のご説明をさせていただきます。まず別添1のシナジーの取り組み項目でございますが、このシナジーの取り組み項目が先ほど申し上げました、年間250億円の内訳でございます。次に別添2のところからは、2017年度の具体的な着手例という形で石油製品、または半製品の相互融通に関わることを、そして次に原油タンカーの共同配船または最適生産計画システムの〓一本化 00:10:18〓、そして共同調達と、こういったものの具体的な内容につきまして記させていただいております。どのような取り組みをしていくかということでございますので、これはご一読いただきたいというふうに思っております。 そして5点目としまして出荷基地の共同利用と共同配送という観点もございます。ここの分に関しましても本年より実施をしてまいる課題として取り組んでまいります。このような形で取り組んでまいりますので、皆さんもご認識をいただきたいということでございます。 そして最後でございますが、別添3でございますが、推進体制図、こちらのほうを付けさせていただいております。推進体制はこのような形で統合検討委員会というものをトップにしまして、戦略トップミーティング、そして統合準備室の下にシナジー・戦略協議部会を開かせていただきます。合計25部会で進めさせていただきたいというふうに考えております。このような形で取り組んでまいりますので、よろしくお願いをしたいというふうに思っております。 それではこのあと質疑のほうに移らさせていただきたいと思います。恐れ入りますが1問ずつ質疑をさせていただきたいと思いますので、恐れ入りますが挙手をいただきまして、その後、会社名、お名前をいただきまして、そして質疑を進めさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 【連載】出光興産と昭和シェルが協業事業について会見 全文2へ続く