【毎日書評】仕事ができる人のA4ノート活用術。見開き1ページになにを書くのか?
一生懸命がんばっているのに結果が出せず、“仕事ができない”という不本意な状態からなかなか逃れられることができないという方は決して少なくないはず。『コンサル時代に教わった 仕事ができる人の当たり前』(西原 亮 著、ダイヤモンド社)の著者もまた、過去にはそうした経験をしてきたのだそうです。 紆余曲折を経て設立間もないコンサルティング会社に入社できたものの、なんの結果も出せず、「もっとも仕事ができない人」として扱われていたというのです。 しかし、やがて誰よりも優秀なコンサル上司のいちばん近くに居続けることで、「できる人の仕事」を体感することができたのだとか。そのとき、「仕事ができる人は、『当たり前にやるべきこと』をつねに意識し、徹底して実行している」ことを学んだのだといいます。 スキルの高さや、頭のよさは関係ありません。 ただ、仕事のゴールを明確にし、優先順位を決め、効率的にタスクをこなし、適切なタイミングでコミュニケーションを取る。 「たったこれだけ?」と思うような、やろうと思えば誰にでもできる仕事の基本を、愚直に実行し続ける。 それが、仕事ができる人になる唯一の秘訣だったのです。(「はじめに」より) それは、あらためて言語化するまでもない、“誰でもできるシンプルなこと”かもしれません。しかし、意外と誰にもできていない、大切なことでもあると著者は述べています。 「当たり前」に対する意識を変えることで、誰でもすぐに「仕事ができる人」の側に映ることが可能なのだとも。しかもそれは、あらゆる業界・業種に共通する「仕事の王道」であるようです。 きょうは、そうした考え方に基づく本書の6章「仕事ができる人の『ノート術』の当たり前」のなかから、すぐに役立てられそうなトピックスを抜き出してみたいと思います。
A4ノートを使う
とりあえずメモはするものの、あとで見返すこともなく、見返したとしても“どこになにが書いてあるのか”がわからない──。 そんな失敗経験を持つ著者は、「仕事ができる人は、上司を観察しながら、「どうやって頭のなかを整理しているのか」をリサーチしたのだそうです。 その結果、上司が「1冊のA4ノートを横に使っている」ことに気づいたのだといいます。なぜそんなことをするのかと質問したところ、上司はノートの使い方について次のように答えてくれたというのです。 ・A4のノートを縦ではなく、横に使え ・「①TO DO、②TO DOの障害、③振り返り」の項目で分けろ ・1日に「見開き1枚を使う」を徹底しろ ・表紙側からは「TO DO」、裏表紙側から「アイデアや学び」を書き留めろ (219ページより) 要点を確認してみましょう。(218ページより)