「埼玉vs千葉」「山梨vs静岡」「鳥取vs島根」…隣県へのライバル意識強く 生保調査
隣県同士のライバル意識はやはり強いようだ。ソニー生命保険は12日、全都道府県計4700人を対象にした生活意識調査で、「ライバルだと思う都道府県」を聞いた結果を発表した。最もライバル視されたのは大阪から38%、神奈川から36%を集めた東京だったが、総数は3・7%。それぞれの都道府県のライバル意識をみると、東京よりも、なにかと比較されたり、ごちゃまぜにされたりすることが多い「お隣さん」が気になって仕方ない様子が見て取れる。 調査は10月18~28日、全国の20~59歳の男女を対象にネットで実施した。サンプル数は4700。各都道府県の回答が100人ずつになるよう抽出した。 関東では2つのライバル関係が強く出た。 1つ目は「埼玉vs千葉」。埼玉の30%、千葉の32%が相互にライバル県に選んだ。千葉の40代男性は「首都圏で東京、神奈川に次ぐポジション争い」。首都・東京、横浜など大都市があり人口が全国2位の神奈川に対する諦念から来る「銅メダル」争いと言えなくはない。 もう1つは「茨城vs栃木」。こちらは北関東同士の争いで、茨城の33%、栃木の21%が相互にライバルに指名した。「自然豊かで東京からの距離も似ているから」(茨城の50代女性)だという。 中部地方は「山梨vs静岡」で、山梨の41%、静岡の33%がライバル関係を指摘。理由は日本の象徴でもある富士山だ。静岡の40代男性は「富士山を共有している」とするが、山梨県の20代女性は「よりきれいに見られるのは? と聞かれるといい勝負だから」。登山者増により、山梨は今年から入山料徴収を始めており、後を追う形で静岡は来年からの導入に向け、調整している。 北陸地方で競うのは「富山vs石川」。江戸時代は両県のほとんどが加賀藩の領土で、明治に入っても両県を合わせて「石川県」だった時期もある。分県運動の結果、明治16年にようやく富山が「独立」できた経緯がある。富山は50%、石川は35%がライバル視しており、富山の50代男性は「観光客が流れているから」。一方、石川の40代女性は「どちらも寿司がおいしいから」と理由を上げている。 西日本で根強いライバル意識がうかがえたのは山陰地方の「鳥取vs島根」だ。人口は鳥取が全国最小の約54万人、島根県がブービーの約65万人で、参院選は合区。島根の50代男性は「隣県で人口などが似ているから」と回答したが、「よく間違われるから」(鳥取の20代男性)という声もあった。