「楽しむ」「よく笑う」「スポーツを愛する」五輪金メダリストが子供達に伝えた言葉
ユニクロがカーリングの国際大会を支援する理由
ユニクロは2023年大会からプレミアパートナーとして大会を支えている。「カーリングはオリンピックシーズンでは世間やメディアの注目を浴びるが、まだまだマイナー競技。日本を代表する企業・ブランドがスポンサードしてくれることは、大会にとって『非常に大きい』」(大会実行委員会・山田恭輔さん)という。 「グローバル企業が入ってくれたことによる告知力や集客力がある。ドリームプロジェクトに関しても『参加する子供たちを第一に、楽しんでもらえるように』という私たちと同じ思いを示してくれてありがたい。長野五輪を見て、エディン選手も、両角友佑選手(TM軽井沢)もが育った様に、将来を担うアスリートをこのイベントから輩出したい思いがある」(山田さん) こういった脈々と受け継がれるカーリング文化の恩恵を受けたのが、軽井沢町出身で2024年の日本選手権優勝、今大会4位だったSC軽井沢クラブの上野美優選手だ。 「10歳か11歳でカーリングを始めた頃から軽井沢国際を見に来ていました。学校が終わってそのまま両親に連れてきてもらってました。特に覚えているのが中学生の頃に参加した時。ジェニファー・ジョーンズ選手(※カナダを代表する選手)が来て、実際に教えてもらい『上手だね』と褒めてもらえることが嬉しかったし、もっと頑張ろうと思いました。プレゼンターとしても優勝チームに花束を贈呈したり、大会の存在は本当に大きかった」 ユニクロの担当者は「子供達の育成に貢献できるのはとても嬉しいことです。草の根運動のため、すぐに効果が出ないかもしれない。ただ、10年後、20年後に花が開くというのを地道に支えていくことも大事で、このような活動を継続していきたいと思っています。」と軽井沢国際やクリニックをサポートする理由を明かした。
スウェーデンのアスリートを服のチカラで支える
ユニクロは、カーリング大会やクリニックの支援だけでなく、2023年11月からスウェーデンのカーリング代表チームとオフィシャルサプライヤー契約を結び、今大会に参加するチーム・エディンやチーム・ハッセルボリらに競技ウェアやカジュアルウェアを提供している。 大会前日の記者会見でハッセルボリ選手がユニクロの名前を挙げて感謝の弁を述べていた。また、エディン選手も「ユニクロはすごく着心地が良いですし、プレーするときも機能的なのですごく気に入っている。延長してくれたことに感謝している」と話した。特にサポート体制に感銘を受けているという。「ユニホームを提供するだけではなく、大会ごとにフィードバックを求めてきてユニホームをもっとよくしようと努力してくれることが、自分たちのプレーに役立っている。五輪、世界選手権でもその影響はあります」
五輪連覇を狙うことを公言しているエディン選手は「これまでの五輪では苦しみながら勝っていったりとかプレッシャーを感じながら試合をしてきているので、次はできれば試合を楽しむ大会にしたい。それでもトップを目指しているのは変わらないよ」と約1年後のミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪を見据えていた。
大塚淳史